ホーム 書評トップ ご感想/ご投稿 '07/01/28   THE HORNETS'80Web

 H'80Webブックレビュー (1997〜2000)
00/12/23 [書籍] ●兵頭精、空を飛びます! ★★★★
00/12/16 [雑誌] ●世界の傑作機・スホーイSu-7/17フィッター  
00/12/14 [書籍] ●ボーイング747を創った男たち ★★★★
00/12/09 [雑誌] ●Blue Impulse ★★
00/11/23 [書籍] ●ロケットボーイズ ★★★★★
00/11/16 [書籍] ●世界の傑作機・ロッキードF-80/T-33  
00/09/10 [雑誌] ●ロッキードP-38ライトニング/エアロディテール28  
00/08/24 [書籍] ●マンガでわかる ヘリコプター操縦法 ★★★
00/06/13 [書籍] ●田宮模型の仕事 ★★★★★
00/06/11 [書籍] ●生きている航空日本史外伝(上) 日本の航空ルネサンス ★★★★
00/01/16 [書籍] ●名機100 (増補改訂版) ★★★★
99/10/24 [雑誌] ●週間ワールドエアクラフト
99/10/10 [書籍] ●ライト兄弟 ★★★
99/09/12 [書籍] ●透視図探検 ★★★
99/08/15 [書籍] ●飛行機プラモマニアの基礎知識  
99/08/15 [書籍] ●飛行機プラモテクニック読本  
99/06/06 [書籍] ●戦闘機パイロットの空戦哲学 ★★★
99/04/29 [書籍] ●中島飛行機エンジンとともに ★★
99/03/08 [書籍] ●知られざる軍用機開発 ★★★
99/01/16 [書籍] ●図解・飛行機のメカニズム ★★★
98/08/25 [書籍] ●Blue Impulse YEARBOOK 1998  
98/06/21 [書籍] ●ハイテク機はなぜ落ちるか  
98/06/04 [書籍] ●実践 旅客機で飛ぶMicrosoft Flight Simulator98コース攻略テクニック  
98/04/26 [書籍] ●航空自衛隊メモリアルシリーズNo.4 F-86F Sabre  
98/04/26 [書籍] ●EDWARDS AFB  
98/03/20 [書籍] ●バーチャル・パイロット・バイブル  
98/02/22 [書籍] ●使える兵器 使えない兵器  
98/02/02 [書籍] ●フライング・カラーズ―小池繁夫航空イラストレーション作品集  
98/01/31 [書籍] ●Fighter World  
97/10/09 [書籍] ●Blue Impulse YEARBOOK 1997  
97/10/05 [CD-ROM] ●JASDF DANCING WING ブルーインパルス・データファイル  
97/07/26 [書籍] ●最新軍用機図鑑  
97/07/20 [書籍] ●RHAPSODY in Blue  
97/07/04 [書籍] ●ヒコーキの心 シリーズ  
97/06/28 [書籍] ●パソコンで遊ぶ ヒコーキの世界  
97/06/21 [Flight Sim] ●JET STREAM 2nd Approach  
97/06/14 [書籍] ●ステルス戦闘機 スカンク・ワークスの秘密  
97/06/08 [CD-ROM] ●TOPGUN FIGHTERS  
97/05/17 [CD-ROM] ●エアラインパイロット入門  
97/04/01 [書籍] ●エアパワー最前線  
97/01/04 [CD-ROM] ●G-AREA  
97/01/01 [CD-ROM] ●インタラクティブ戦史 連合艦隊全記録 19412945  
97/01/01 [CD-ROM] ●自衛隊装備年鑑1997  
97/01/01 [CD-ROM] ●JASDF FIGHTING WINGS 航空自衛隊データファイル  
97/01/01 [CD-ROM] ●GO FAST! SKYDIVING 落下速度220キロの世界  
97/01/01 [CD-ROM] ●マルチメディア航空機図鑑  

[書籍] ●兵頭精、空を飛びます!
日本初の女性パイロットの物語
中村 英利子・著  アトラス出版  税別1,600円
兵頭精、空を飛びます! ドラマ「雲のじゅうたん」のモデルの一人でもあり、大正11年3月に日本人女性初の航空免許を取得した正真正銘の第一号、兵頭精(ただし)さんの伝記小説です。愛媛・宇和島に生まれ、たまたま知った父の遺志を継いで空を目指した女性のドラマチックな生涯が描かれています。
 二宮忠八に始まり、奈良原三次、白戸栄之助、伊藤音次郎から中島知久平まで日本航空黎明期のそうそうたる名前が登場し、それどころか、あの後藤勇吉を教官として主人公が飛行訓練をするくだりはヒコーキファンなら思わず熱くなります。
 少女時代の夢を、持ち前の勇気と負けじ魂、家族や周りの支えでついに実現した兵頭精ですが、運命の渦に巻き込まれ、歴史からも忘れられた存在になっていきます。
 「日本の航空事始め」の入門編としても読める、読みやすい作品です。
【00/12/23 Tack・★★★★】Amazon.co.jpアソシエイト
[雑誌] ●世界の傑作機No.85 スホーイSu-7/17フィッター
文林堂  税別829円
世界の傑作機 フィッター 11月末発売の、世界の傑作機シリーズNo.85である。開発経過、各型解説、技術的特徴(本機の場合は主翼)についての解説、写真、塗装図などから構成されている。
 いつも通りと言えばまさにそのとおりだが、ページをめくると写真の多さ、その鮮やかさに目を奪われる。(旧)ソ連機の写真と言えば、テレビ画面のキャプチャーのような画質の悪い写真か修整のうえ公式発表された白黒写真をだった頃を思えば、まさに隔世の感がある。写真の出典はほぼYefimGordon Archiveとなっている。旧ソ連系の出典なのだろうが、そんなものが手に入るとは、よい時代になったものだ。そう言えば、この「新版」世界の傑作機シリーズで(旧)ソ連機が取り上げられるのは、今年の5月末に発行のMiG-25以来2機目である。

 ただし、フィッターが本当に傑作機か否かはよくわからない。技術的には主翼半ばにピボットを置いた可変後退翼機へと発展した、チャレンジングな機体であろうが、日本人にとってはシドラ湾上空でF-14に完敗した機というイメージが強いのではないだろうか。
【嶋崎宏司】Amazon.co.jpアソシエイト
[書籍] ●ボーイング747を創った男たち ワイドボディの奇跡
クライヴ・アーヴィング・著 手島尚・訳  講談社  税別2,200円
ボーイング747を創った男たち タイトルから分かるように、ボーイング747誕生のノンフィクションストーリーです。とはいうものの、ヒコーキ好きでなくとも十二分に楽しめる、夢を追い、夢を手にした人々のドキュメントでもあります。
本書のような多くの人手がかかった誕生秘話のようなものは、ともすれば、人々があまりに入り乱れすぎてわけがわからなくなることもあるのですが、テンポの良い場面転換と切りの良い章立てのおかげで、開発の流れや人物関係が比較的つかみやすい構成となっています。

 客室の上に膨らんだコックピット、500人以上の旅客を運ぶ胴体、鋭く細い後退翼と4発の巨大なエンジン…。今となっては見なれた当たり前のフォルムや機能が、当時としては実現不可能にさえ思えるくらいの難行であり、いかに計算し尽くされたものであるかよく分かります。旅客機に興味がなかった私にとって、どのエピソードも新鮮な内容でしたが、特に、これだけの優秀な機体が、当初はSSTへのつなぎ役としてしか見られていなかったという話には驚かされました。

 技術者達の、後退翼やダッチロールとの苦闘、ボーイング社経営陣と、軍、政府、DCシリーズを要して立ちはだかったダグラス社や、今はなきパートナー・パンナム航空の飽くなき要求との戦い、そして、会社の未来を巡る技術者と経営陣とのせめぎあいも見逃せません。

 航空の新しい歴史を拓いた747の開発成功は、「ボーイング社の」というよりも「人類の偉業」と言えるかもしれません。
【00/12/06 Dain】Amazon.co.jpアソシエイト
 航空史、いや技術史に残る名機、747の誕生秘話です。ドイツの残したジェットエンジンや後退翼などの最新技術が爆発した、60年代のエンジニアたちの奮闘が生々しく伝えられています。
  試行錯誤の時代とコンピュータによる設計の狭間にあって、想像を絶する巨大旅客機を作り上げたひと癖もふた癖もあるエンジニア、経営陣、テストパイロット、航空会社。時代の熱気に包まれた魅力的な強者たちが、それぞれの立場で錯綜しながら、まるで予定調和のようにジャンボ・ジェットを生み出していきます。

 残念なのは、訳者前書きにもあるように、本来は747のみならず727、737、757〜777などボーイング兄弟の各機種について語られている原著の、かなり割愛された邦訳であることです。訳自体も非常に読みやすいため、なおさらもったいないところ。
 とはいえ、飛行機ファンにとっても、707をバレルロールさせた男テックス・ジョンストンの話や、ボーイングvsダグラスの確執、航空産業を牛耳ったパンナムの力など、興味深いエピソードが続出。なぜ707はユナイテッド用だけ720なのか?747をパリ航空ショーに出展した危険なギャンブルとは? とにかく楽しい一冊です。

 '70/1/22の747パンナム初便に対する「ニューヨーク・タイムズ」の論評が心に残ります。
「B747は多くの人々に、地球の裏側に住んでいる人たちも自分の隣人たちと同じなのだと認識できる機会を与えてくれるだろう」
【00/12/14 Tack・★★★★】Amazon.co.jpアソシエイト
[雑誌] ●「Blue Impulse ブルーインパルス40年間の沿革とT-4BIの5年間の歩み」
エアワールド2001年1月号別冊
エアワールド社  1500円(税込み)
Blue Impulse ブルーインパルス40年間の沿革とT-4BIの5年間の歩み ブルーインパルスの事故のため、出版すべきか否かを迷った末、敢えて出版することにした(と本誌上に書かれていた)ブルーインパルスの写真集。

 看板に偽りありの本である。「ブルーインパルス40年間の沿革」なんて書かれていない。全100ページの本の中に、32ページほどがF-86時代からの事に割かれているのみ。そのうち8ページはT-4時代の話だ。写真ページが各4ページ、塗装図や在籍パイロット表があるのみ。「T-4BIの5年間の歩み」ではあっても、「40年間の沿革」ではない。70年代の創刊という、本誌の蓄積を全く生かしていないといえよう。

 体裁が大判であることを生かし、写真には迫力がある。空撮を使ったり、地上での写真を使ったりと工夫もされているが、どこかで見たことあるような写真集になっている。ブルーインパルスの写真を中心にした本がたくさん出版されている昨今の状況を考えるなら、独特の視点というのはもはや難しいのかもしれない。
 もう一つ残念ながら、我々が会誌やこのページで主張してきた、ページを跨いだ「見開き写真」をやめようという主張は取り入れられてはいないようだ。
【00/12/09 嶋崎宏司・★★】
[書籍] ●ロケットボーイズ (上/下)
ホーマー・ヒッカム・ジュニア・著 武者圭子・訳  草思社  税別各1,800円
ロケットボーイズ 炭坑の町、ウェストバージニア州コールウッドに生まれた著者が、1957年の「スプートニク・ショック」で目覚めたロケットの魅力に高校生時代を燃やす、素晴らしい青春記ノンフィクションです。
 映画『遠い空の向こうに OCTOBER SKY』の原作書で、映画と合わせて読むと、感動も倍増!

 炭坑の責任者でもある厳格な父と、進歩的な思想を持つ母、無理解な学校と戦ってくれる若き女教師、もちろん「ロケットボーイズ」 の個性溢れる仲間たち、そして古き良き時代のコミュニティの人たち。たくさんの人間とある時は対立し、ある時は励まされながら、夢を実現していく過程は、まさに「小説より奇なり」で、読みながら思わず応援してしまいます。
 親子、家庭、学校、社会、そしてもちろん科学と、さまざまなテーマが見事にからんで、夢に向かって突き進む人生の素晴らしさを伝えてくれると思います。
 誰にでもお薦めしたくなる、とてもいい気分になれる作品です。

 巻末には、筆者のNASAでの友人(をっと、ちょっとネタばれか;)だったという、 日本人宇宙飛行士・土井隆雄氏のコメントも掲載されています。
⇒放熱C&V映画評『遠い空の向こうに』
【00/11/23 Tack・★★★★★】Amazon.co.jpアソシエイト
[雑誌] ●世界の傑作機No.84 ロッキードF-80/T-33シューティングスター
文林堂  税別905円(税込み950円)
世界の傑作機 T-33 9月末発行の世界の傑作機シリーズ。アメリカ初の実用ジェット戦闘機で、スカンクワークスの第1作であるP/F-80と、その派生型で、世界各国で多数のパイロットを育てたT-33。まさに傑作機中の傑作機の登場である。

 開発経緯、技術的解説、朝鮮戦争での活躍などとともに、いつものように多数の写真で構成されている。T-33は最近まで現役であった(今も現役の国もある)ため、鮮やかなカラー写真も数多く掲載されている。P/F-80の方も、カラー満載とはいかないがそれなりの枚数が納められている。
 その他、海軍型TV/T2Vやスカイフォックスの写真もある。
【嶋崎宏司】Amazon.co.jpアソシエイト
[書籍] ●ロッキードP-38ライトニング
エアロ・ディテール28 アートボックス編 大日本絵画 2,600円
ロッキードP-38ライトニング/エアロディテール28 先日、大日本絵画のエアロ・ディテールの28号としてロッキードP-38ライトニングが出ましたね。値段もそれ相応のものですし、私は現在プラ模型を作れる環境にはないのですが、航空ファンを止めていた時もP-38の不思議な魅力がいつも気になっていた私は(70年代の後半に出た『航空情報』の別冊のヒコーキ映画に関する本の中のインタビューでプレーンズ・オブ・フェイムの館長が「P-38はコックピットが広々としているし操縦がとてもなめらかなんだ」と言っていたのを覚えています)、この本の表紙の絵のかっこ良さに魅惑され、日本ではP-38に関する単行本などたまにしか出ないのだからと自分を納得させて買ってしまいました。
 中を見て初めて知ったのですが、実はP-38の直前に旅客機のコンステレーションの開発が行われていて、P-38の主翼はそれをほぼそのままスケールダウンしたものなのですね。小学校5年か6年の時友人の持っていた『航空ファン』誌がP-38の各型式の写真を紹介していたのを借りて見せてもらったこととか、モノグラムの48モデルにあこがれていたことなどを思い出しました。
  私も出来ればプラモデル作りを再開し、その第一号としてこの本を参考にしながらハセガワの48のライトニングを作りたいなどと思っています。(無謀ですけれども…)
【00/09/10・Alma Ata 様】Amazon.co.jpアソシエイト
[書籍] ●マンガでわかる ヘリコプター操縦法
別冊航空情報 スカイコミック たなかてつお・著 酣燈社 1,365円
日本の航空ルネサンス 脱サラしてヘリパイロットを目指す主人公が、米国留学で悪戦苦闘する姿を通じて、ヘリコプターの飛行の原理やオートローテーションなどの独特な操縦法、また留学ラインセンス取得の流れを紹介しています。
【★★★・Tack】
[書籍] ●田宮模型の仕事
田宮俊作・著 文藝春秋 文春文庫 524円
田宮模型の仕事 TAMIYAの物作りの心「模型が好き」という心が伝わってくる一冊です。
 私は、飛行機を見ているだけでは分からないところを全て「プラモ」に教えてもらったような気がします。ランディングギアの細部や、色を乗せるときに気をつけるアンテナ類、特にトムキャットの翼などは、動かしてみて、その機構に感心しました。
 憧れの飛行機を自分の手で組み立て、手のひらに乗せる瞬間が好きです。そんな作り手の気持ちをTAMIYAは考えていてくれたんだ、と思えます。
 「プラウラーとイントルーダーの区別がつかない!」と言ってた私は、「なら、プラモを作ってみれば良いじゃん」と答えが出ました。
 作ってみるかという気になる本です。
 すいません。書評ではなくなりましたね。読んでみてください。
【00/06/13・Deine NEKO 様】Amazon.co.jpアソシエイト
 ホンダ、ソニーに勝るとも劣らない日本が世界に誇る会社(しかも非上場!)、田宮模型の歴史が語られます。どん底からのサクセスストーリーとしても、「こだわる素晴らしさ」を均質化した消費社会にぶつけるメッセージとしても、名作だと思います。
  でもヒコーキはあまり出てこない(^-^;)。やはりヒコーキは長谷川か…。
【★★★★★・Tack】Amazon.co.jpアソシエイト
[書籍] ●生きている航空日本史外伝(上)
日本の航空ルネサンス
別冊航空情報 航空秘話復刻版シリーズ(3)  酣燈社 2,286円
 『知られざる軍用機開発』(上/下)に続く「航空秘話復刻版」シリーズ。機体にフォーカスを当てた『知られざる…』に対し日本の航空史を作った人物を中心に据えています。
  故・木村秀秀氏や故・郡竜彦氏の記事やインタビューが復刻され、日本の航空黎明時代を鮮やかに伝えてくれます。基礎知識がないと今ひとつ話が通ぜず、初心者向きではないかもしれませんが、日本の航空を立ち上げた先人たちの貴重な生の発言が読めるのは魅力です。
【★★★★・Tack】Amazon.co.jpアソシエイト
[書籍] ●名機100 (増補改訂版)
別冊航空情報 酣燈社 2,381円
名機100まもなく100年になろうとしている航空史。本書は、そこに登場した、多くの人が「名機」と認めるであろう機体を選抜して紹介する「航空史を作った名機100」の"1999年バージョン"です。
  今回は、前回の改訂時に入れ替えられた19機種を復活させ、古今東西の119機が掲載されています。100という数字にこだわらず名機を紹介していくと言うことで、評価できると思います。

初版・名機100 最初の版(左写真)は'71年。最新の機種が747やSR-71でした。改訂時にティーン・ファイターやボイジャーなど新しい機体が登場しています。もちろん、人それぞれ「何でこの機種が入っていないんだ」「この機種が名機!?」といういちゃもんはあると思いますが、日本機が比較的多いので、"日本人の選ぶ"という冠をつければ、まずまず客観的な選抜だと思います。当ホームページの「好きなヒコーキ」アンケートと比べてみるのも面白いですね。
 また、解説のテキストは前の版を踏襲しているので、今は亡き木村秀政、青木日出雄、佐貫亦男各氏の文章が読めるのも興味深いところです。
 本書を見ると、航空史は本当に多彩な機種に彩られていることが改めてわかります。1機種2ページでその半分は写真と3面図ですから、各機についての解説はざっとしたものですが、あまり馴染みのない古典機の位置がわかりやすく解説されていますので、航空史入門編としても楽しめると思います。
【★★★★・Tack】Amazon.co.jpアソシエイト

週間ワールドエアクラフト[雑誌]●週間ワールドエアクラフト 
日本ディアゴスティーニ社    560円
 かつて同朋社出版から「週間エアクラフト」という、出版当初から96週限定という妙な週刊誌が出版された。結局この雑誌は好評(!)という事で126週まで延長されたが、その「ネタ本」を出版していたのがイタリアの出版社ディアゴスティーニである。そのディアゴスティーニ社の日本法人が、前回同様本国で出版している雑誌をそのまま翻訳して持ってきたのが今回の週間ワールドエアクラフトである。
 この雑誌の特徴は、各号をバラしてテーマ毎にバインダに綴る事で、最終的には大辞典ができあがるという趣向になっていること。テーマは全部で13。ありきたりな“世界の軍用機”や“世界の航空会社”などから“航空事故”や“年表”まで、いろいろ取り揃えている。そのうえで、各記事ごとにテーマを横断して関連記事を示している構成はなかなか面白い。たとえば、“軍用機”のF-117と、“搭載兵器”のLGBとの間に相互に関連インデックスがふられているといった具合だ。
 翻っていえば、出版当初からどのテーマで何を取り上げるかが詳細に決まっているということだ。そのうえ必ずしも順番に出版されている訳ではないので、関連ページを示されていても、未だ出版されていないわけで、完成まではこの特徴もうまく生かされていない。そのうえ内容的にも食い足りない。何冊で完成の予定なのか不明だが、「出版冊数×定価」で完成品を売りに来られても、買うだけの価値があるか否かははなはだ疑問であろう。
【★ 嶋崎宏司】

ライト兄弟[書籍]●ライト兄弟 空を飛ぶ夢にかけた男たち
ラッセル・フリードマン・著 松村佐知子・訳 偕成社 定価1,800円
 原題"THE WRIGHT BROTHERS"('91)。ライト兄弟です。私の誕生日は12/18、あと1日早ければフライヤーIの飛行と同じだったのにな…って1903年生まれの爺いではないですけどね(^-^;)。
 本書はいわゆる「伝記」。子供向けなので難しい漢字にはルビが振ってあります。しかし、飛行時代に向けての兄弟の活動に関しては細かいことはともあれ、比較的きちんと紹介されています。もちろん、伝記なので基本的に凄い人、偉い人という方向ではありますが、飛行機発明に関しての彼らは本当にエラいので、文句は言えません。その辺は、解説で佐貫亦男氏が書いてます。訴訟合戦に巻き込まれなければ(アメリカらしいけど)、もっといろいろ発明したかもしれません。
  それより何より、というかそれで買ったんだけど、兄弟自身撮影の貴重な写真が多数掲載されていて、いい雰囲気です。
 2003/12/17にフライヤーIを作って100年ぶりに飛ばそうという計画をNASAがやっています。何か久々にヒコーキのわくわくが戻ってきたようで、できることならキティホークの丘に見に行きたいものです。
Amazon.co.jpアソシエイト【★★★・Tack】

透視図探検[書籍]●透視図探検
別冊航空情報 宮内豊昭・著 酣燈社 本体価格2,095円
 航空情報に連載されていた同名記事が別冊化されたもの。こういった記事は探すのが大変なので、別冊化はいいことだと思います。
 時代を作った戦闘機13機種について、透視図=Technical Illustrationを見ながら分析します。収録機種は、零戦32型、Bf109E、スピットファイアV、バッファロー、P-40Eウォーホーク、Yak-9、P-51Bムスタング、Bf110G-4、MiG-15bis、F-86Eセイバー、MiG-21、ミラージュIII、F-4EファントムII。
 名戦闘機(でないものもあり?)の設計思想に触れながら、用兵思想、また最初の思想と異なる使い方、発展をしたものなど、データだけではわからない戦闘機のストーリーを学べる、初心者にお勧めの一冊だと思います(逆に、マニアにとってはちょっと物足りない内容かもしれません)。
 あとがきにも触れられていますが、取り上げられた13機種以外にも、グラマンやサンダーボルト、ハリアーなど、また違った思想で作られた重要機があると思います。連載再開、続編があるかもしれませんね。
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飛行機プラモマニアの基礎知識[書籍]●飛行機プラモマニアの基礎知識
石原 肇・著 イカロス出版 本体価格1,600円
 イカロスの「マニアの王道」シリーズ物で、カバーには赤字で小さく「黄金世界の趣味世界へ-誰も教えてくれなかったツボのすべて-」とかかれており、"をを、初心者向けのすばらしいガイドブックか!!"とそそられます。
 内容は、飛行機の模型関係の中の「空物プラモ」の位置付けから始まり、縮尺率、キットとは何ぞや、製作テクニックと続き、キットを作るプロセスを解説し、グレードアップパーツ、初心者にお勧めのキット、プラモメーカーの紹介、達人へのアドバイスと続き最後は用語集。
 基本的には、飛行機が好きな大人が、プラモデルを作り始めるには。という人のための内容。文章で進んでいき、解説のための写真は多いものの、テクニックの解説のための図はなく、それらはプラモ専門誌の専用別冊誌にお任せなのか…
 でも、飛行機が好きの人が、好きな機体のプラモデルを作りたいと思って、最初に読むのにはよいでしょう。通勤時の電車で読むにもB6版縦書きで、カバーをかければ普通のハウツー本に見え、その点ではよい本だと思います。
Amazon.co.jpアソシエイト【飛鰯】

飛行機プラモテクニック読本[書籍]●飛行機プラモテクニック読本
モデルアート6月号増刊
河野嘉之・著 モデルアート社 本体価格1,429円
 著者の河野さんは、プラモデルのボックスアート(アオシマ1/72「真・大戦機シリーズ」など)を描き、プロモデラーでもある方で、モデルアート誌には、米海軍機(大戦機& 50年代ジェット)などを中心にキット評ライターをされている方です。
 そのためか、一見初心者向けの解説書に見えますが、そう思って読むと内容に面食らうこととなります。テクニックや、お勧めキットの紹介の「今作るならコレ!」などの内容は初心者向けの内容なのですが、最初ほうの章「はじめに・スケールモデルって何?」などは、偉そうに物を言うモデラーや神経質なライターを皮肉っている部分もあり、「???」となるところなど実機も好きなモデラー向けの内容が多いのですが、全般に楽しく読み進めるよい本です。
 ただB5版の本で表紙が「米空軍F-4E」(著者画)なので電車で開いて「クククッ…」と笑っていると、怪しまれること請け合いです(経験者は語る (^^; )。
【飛鰯】

戦闘機パイロットの空戦哲学[書籍]●戦闘機パイロットの空戦哲学
服部省吾・著 光人社 本体1,700円
 航空自衛隊の戦闘機乗りとして飛行隊長まで務め、総飛行時間4,200時間というベテランパイロットの著者が、地上勤務となってあらためて「戦闘機乗りの実像」を回想します。
 エースパイロットは一般に思われているような「超人」 ではないとしながら、平和な日本にあって第一線で命を張る戦士としての自負がうかがえます。また、数々の訓練や戦競出場などを土台とした実体験と、古今の有名エースの戦記を研究を織り交ぜた、著者ならではの哲学は興味深いところです。
 リラックスと集中、剛胆と繊細という矛盾を体得しているかのような現代の(ちょっと古いけど;;)ファイターパイロットの考え方をかいま見せてくれる、貴重な手記と言えるでしょう。(同じ著者による『空中衝突』も光人社から出ています。)
Amazon.co.jpアソシエイト【★★★・Tack】

中島飛行機エンジンとともに[書籍]●中島飛行機エンジンともに
水谷総太郎・著 酣燈社 本体1,900円
 『航空情報』の酣燈社より限定版で出版された、筆者の随想集。数々の名機を産んだ中島飛行機、そのエンジン開発部署に新人エンジニアとして入社した筆者のさまざまな見聞が記されています。
 存命の関係者の方々も少なくなり、技術者自身の原稿として、また個人的な思い出も多数語られていますから、貴重な記録だと思われます。「神風」号のエンジンや、四発重爆の参考資料として取り寄せたDC-4のテスト飛行など、興味深い体験談が飛び出します。
 話はかなりあちこちに飛びますし、繰り返しも多かったりして、正直言ってあまり読みやすいという感じではありません。筆者の知る限り、という但し書きも多いので資料としても完全ではないでしょう。それでも、この時期にこのような記録が書かれることは、大きな価値があるのではないでしょうか。
Amazon.co.jpアソシエイト【★★・Tack】

知られざる軍用機開発[書籍]●知られざる軍用機開発(上巻)
鳥飼 鶴雄・監修 酣燈社 別冊航空情報 本体2,000円
 「航空秘話復刻版シリーズ」第1弾。なんと昭和27〜35年に技術者により執筆された、『航空情報』誌掲載の記事を鳥飼氏の解説付きで復刻させるというシリーズです。
  「まえがき」にもありますが、当時の『航空情報』誌は技術者による専門的な記事も多く、現在のファン、一般向け情報誌とは一線を画した存在でした。バックナンバーも入手しにくくなっている昨今、そのような貴重な記事を復刻させ、現代のファンや技術者に伝える試みは素晴らしいと思います。ネットでやったらもっとイイと思いますが…。
 上巻では富嶽、飛龍、彗星、震電、奮龍、連山、そして「テストパイロットの証言」が登場します。震電の1/32図面も付属!
 復刻を目的としたシリーズなのでしょうがない面もあるのでしょうが、原本から粗い解像度でスキャナーで取ったーという感じモロダシの写真はちょっと勘弁して欲しいですね…。
Amazon.co.jpアソシエイト【★★★・Tack】

図解・飛行機のメカニズム[書籍]●図解・飛行機のメカニズム
柳生 一・著 講談社 ブルーバックス B1236 本体880円
 JASの整備士、柳生一氏の「図解・ハイテク飛行機」に続くブルーバックス。構造(胴体/主翼/尾翼)、操縦システム(操縦系統/コクピット計器/着陸システム)、エンジンと燃料(エンジン/燃料・滑油システム/油圧・空気圧・電気システム)、機体システム(エアコン・与圧システム/防氷・除氷システム/防火・消火システム)について、イラストつきで解説しています。
 日頃気にしていない滑油系や電機系がレシプロ機とジェット機でどう違うかとか、興味深い知識が数多く登場します。わかりやすい内容ですが、ちょっと専門用語が多いのと、軽飛行機からジャンボまで、また古い機体とハイテク機の内容が入り交じって書かれているので注意が必要です。
Amazon.co.jpアソシエイト【★★★・Tack】

Blue Impulse YEARBOOK98[書籍]●Blue Impulse YEARBOOK 1998
別冊 航空情報 A4版 カラー80ページ
酣燈社 1,500円(税別)

 この本、今年5月の発行で、今頃書評では少々遅過ぎで申し訳ない。昨年に引き続きイヤーブックである。昨年のイヤーブックの発行が8月で、シーズン途中の発行は妙で、単にネリスでの展示があったから作った本で、イヤーブックというのは本気なのか?ときつい評を下したのだが、今年はちゃんとシーズン当初の発行を果たし、時期的なポイントは押さえてある。

 内容的にも、昨年の展示の様子、今年の展示の予定、今年のメンバーと、まさにイヤーブックらしい作りになっている。飛行展示の機動の解説も、昨年版よりもイラストを多用し工夫している。ただし、去年のネリスのような目玉となる出来事がないので、全体としてはあっさりしている。それでも、イヤーブックのような、毎年必ず出版する性質の本にとっては、記事の目玉を追うより、"必ず書かれる事"を固めた上でその年(あるいは前年)のトピックスを"ちょっと"追記する方がスタイル的には好ましいのではないだろうか。そういう観点からすれば、今年のイヤーブックは必要条件をしっかり押さえたベーシックな作りになっていると言えよう。唯一、巻頭の『起承転結』なる記事は邪魔なだけである。

 先に、イラストを多用し工夫をした機動解説と書いたが、個人的にはそのイラストの画風が好きじゃない。イラストレーターの起用は難しいなぁ(--; また、昨年版では解説中に"ロール2回"とか"ダイヤモンド隊形"など、下から見てわかる各機の動きが記されていたが、今年版では"A/S〇〇kt"とスピードが記されている。機動状況を書いておいた方がいいように思う。

 もう一つ、この手の本は"毎年、必ず"出して欲しいので、収益性に縛られる民間出版ではなく、自衛隊が直接作って欲しいと思う。
(98/08/25)【☆☆☆ 嶋崎宏司】

ハイテク機はなぜ落ちるか[書籍]●ハイテク機はなぜ落ちるか〜コンピュータ化が引き起こす新たな航空機事故
遠藤浩/著
(98/05)講談社ブルーバックスB1214 900円(税別)

 ブルーバックスの同じ著者による「飛行機はなぜ落ちるか」の続編的な内容。ハイテク機の世代になって、事故が減ってないという統計に注目し、過度のコンピュータライゼーションがかえってマンーマシン系での安全性を損なっているのではないかと論じます。

 エアバスとボーイング、すなわち欧州と米国のハイテク機の設計思想の違いや、各地で起こった事故の事例など、興味深い内容をわかりやすく解説しています。これからの自動化はどうあるべきか、システムとパイロットとの関係など、ますます重要となってくる課題だと思います。

 特に、現場パイロットと、システム開発者の乖離、緊急状況での自動的なモード変更がパイロットに認識されずに起こる事故の多発など、航空機に限らず、コンピュータ化されたシステム全般に関わる大きな問題で、現場、開発者の立場を総合してシステム化を進めるためのメタ手法の開発が急務だと感じました。

 自動化の中では機会に全てを任すことを、また緊急時には超人的な技量を期待される現代パイロットの矛盾を、欧州は自動化側に米国はパイロット側に重きを置いて解こうとしているのが面白いですね。
 お薦めです。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/06/20)【☆☆☆☆ Tack】

実践 旅客機で飛ぶMicrosoft Flight Simulator98コース攻略テクニック[書籍]●実践 旅客機で飛ぶMicrosoft FlightSimulator98コース攻略テクニック
田中久也/著
(98/06)ソーテック社 2,400円(税別)

 新しいタイプのFS本が出た。
 タイトルだけ見ると「FSに攻略本?」とおもうが、この本は最近よく見かけるFSのマニュアル本ではなく、もっと実践的な、いわばツアーガイドなのだ。

 MS-FSを購入しても、離陸だけして目視で空港を周回して着陸という楽しみ方でおわるゆーざーが多いのではないか。VORなどの航空標識を使えば他の空港に行けることは理解していても、実際FSが起動したパソコンの前で「さあ飛ぼう」としても、きちんと操作することは難しいものだ。この本では石垣-宮古のように複数の日本路線をもとに、離陸時から着陸に至るまでのナビゲーション技術を丁寧に図解してくれる。
 FSをPAUSE機能で停止しながら、この本に従って操作していけば、雲の間からランウエイが見える感動を味わうことができるだろう。お薦めの一冊だ。
http://city.hokkai.or.jp/~hisaya/
(内容の紹介や文中で使った画像などが収録されている
(98/06/04)【☆☆☆☆ akituki】

F-86F SABRE[書籍]●航空自衛隊メモリアルシリーズNo.4 F-86FSabre
別冊 航空情報
酣燈社 128ページ \2,095(税別)

 T-33、F-104、F-4と続いたメモリアルシリーズの第4弾としてF-86Fが出版された。
 このところたて続けに出版されている別冊がいずれも「ハズシ」だった事を思うと、ずっといい出来である。僕自身が飛行機にのめり込んだのがおよそ20年前で、86はいままさに消えゆこうとしている飛行機であったために郷愁を感じる事、写真や記事も明快な記憶がない事など、新鮮に感じる要素が多いのも確かだが、これまでの長きに渡る蓄積が生きるタイプの本で、最古参の航空情報ならではと言えよう。しかし、かえって現在の航空情報編集部の力に不安を感じさせる結果になっているのではないだろうか。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/04/26)【★★★ 嶋崎宏司】

EDWARDS AFB[書籍]●EDWARDS AFB
別冊 航空情報
酣燈社 64ページ \1,200(税別)

 サブタイトルとして「音速突破50周年記念」と銘打って、表紙写真にBell X-1と、記念式典の際にチャック・イエーガーが登場したF-15(いずれも"GlamorousGlennis")を配しているが、内容的には97年10月14日に行われた記念式典にこだわった本ではない。むしろ、エドワーズ基地祭の様子をレポートした本といったほうがいい。
 一応は基地に所在する部隊の紹介をしているが、ページ数の関係もあって実にあっさりしている。そして、そういった短い記事をいくつも繋げるスタイルに、あえて別冊を作る必要があったのか疑問を感じる。
 別冊は、本誌では連載やニュース等でページ数に制約があるから作られるのではないのだろうか。それを、こんなふうに細切れの記事でつなぐなら、別冊の意味はない。しかも、内容的にも水増しの64ページだ。
 ということで、金を出してまで手に入れるような物ではない。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/04/26)【★ 嶋崎宏司】

[書籍]●バーチャル・パイロット・バイブル―架空操縦訓練マニュアル
戸塚 有介/小泉 司
(96/05)ビー・エヌ・エヌ 3,883円(税別)

 パソコンゲームの1カテゴリーとして、フライトシミュレーターは有名だが、一般に手を出す人も多いが、投げ出す人も多い。それは他のゲームのように「買ってすぐに思う存分楽しめる」と言うわけに行かないからだ。フライトシミュレーターがリアルであればあるほど、楽しみも深くなるかわりに最初に必要な知識も多くなる。操縦操作、航空力学、気象等…。また、一方で戦闘型フライトシミュレーターでは、戦闘機や搭載兵器の使い方、また最高度の性能を持った近代戦闘機の操縦操作も知らなければならない。
 本著の狙いは「この内容さえ身につければ、どんなシミュレーターでも自由自在に飛ばせる」と言う点にある。ソフトごとに現実からの省略度合いは異なるが、「現実のフライト」を基本として理解してしまえば、何かが省略されても対応できる、と言うわけだ。その為、全ての解説は実機の操縦をもとに解説してある。
 「こういう場面では、実機ではこう操縦する。理由はこれこれこうである。シミュレーターでは違うかも知れないが、こういう点に気をつけなければいけない」と言った風である。日本では実機操縦の解説を入手することそのものが難しいので、そういう面から見ても価値ある一冊であるといえる。
 本著では、「パイロットとして空を飛ぶために必要な基礎知識」から始め、航空力学、基本操縦、ナビゲーション、高度な操縦操作をまず解説する。後半では、戦闘型シミュレーターに視点を移し、戦闘機の運用、戦術、空中戦や地上攻撃のテクニックを解説する。ここでもベースとなるのは全て現実のそれである。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/03/20)【YusukeTotsuka】

[書籍]●使える兵器 使えない兵器(上/下)
江畑謙介
(97/10)並木書房 各1,800円(税別)

 湾岸戦争時の解説者としてテレビ出演し一躍有名になった軍事評論家、江畑謙介氏の兵器論。「人が命を託して使う道具」(上巻)、「人間の知恵の限界」(下巻)というサブタイトルで、兵器を"必要悪"として認めた上で、いかに納税者の負担にならないよう装備していくか、古今東西の例(たいがいは悪い例だが…)を挙げながら解説するという内容。
 一般向けで平易な文体だが、ちょっと説明が冗長に過ぎる箇所が多く、また曖昧な表現で裏付けがあるのかどうか不明な文章も気になる。しかし、興味深いエピソードが多数紹介されていて、一般向け兵器論としては面白い本だと思う。
 自衛隊の装備について非常に辛口で、快刀乱麻。特別に無能な兵器調達者として描かれているのはちょっと酷な気もするが、自衛隊の是非を論ずる前に、現実にいかに必要ない兵器に大金を投じているかを知ることは納税者として重要なことだろう。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/02/22)【Tack】

[書籍]●フライング・カラーズ―小池繁夫航空イラストレーション作品集
小池 繁夫・画/徳永 克彦・文
(97/12)ソニー・マガジンズ 7,200円(税別)

 小池繁夫さんの作品集を入手しました。タイトルは、"フライングカラーズ"、7000円で本としては高いほうとおもいます(画集の平均的な金額は知らないのであしからず)。
 プラモのBOXアートで有名な人であることは、みんな知ってると思いますが、作品に対しての文章が徳永克彦さんが書いていて、不謹慎なのですが結構その文章の表現がおもしろかったのです(徳永さんの映像作品ならあたりまえのようにみているのですが、まとまった文章ははじめて出会いました)。
 しかし小池さんの、細かな所まで書き込んであるレシプロ機は最高にきれいでした。
<収録機: SE5a/ニューポール25C.1/ヘルバースタットCL.4/中島P-1郵便機/グロスターゲームコック1/三菱MC-20/航研機/シコルスキーS42B/他>
Amazon.co.jpアソシエイト(98/02/02)【新美雅敏】

Fighter World[書籍]●Fighter World
別冊 航空情報・カラー64ページ
酣燈社 1,200円(税別)

 インターナショナル・エア・タトゥーの紹介本である。サブタイトルが「世界最大の軍用機航空ショー」となっており、97年のショーを中心に注目の参加機やアクロチーム、昨年のテーマだった"アメリカ空軍50周年"などを紹介するスタイルをとっている。
 そのほかエアタトゥーについての簡単な質問のページなどをつけているが、ページ数を見てもわかるとおり、サラッと一通り書いただけという 内容。ショーらしい雰囲気が伝わる写真もなく、どうやって行くのかと考えた時に、ツアーの案内が載っているというだけ。言葉は悪いが、1200円捨てたようなものだ。
 ただ、個人的には、下田ノブさんのイラストレポートがあり、氏が今は亡き航空ジャーナル誌に連載していた"ノブさんの拝見・体験・奮戦記"(好きだったのだ、この連載)を思い出して微笑ましかった。
Amazon.co.jpアソシエイト(98/01/31)【嶋崎宏司】

[書籍]●BlueImpulse YEARBOOK 1997
別冊 航空情報
酣燈社 1,200円(税別)

 『YEARBOOK 1997』と銘打たれたA4版64ページの本。中身の1/2はこの春のネリス基地遠征の話題である。今年の最大のイベントだった事を思えば、イヤーブックの半分を占めても許す気にはなるが、シーズン途中でイヤーブックが出るのは納得がいかない。そもそも来年も出す気があるのだろうか。今年たまたま「初の海外展示」という出来事があったから作った別冊にイヤーブックなどとつけたようで気に入らない。
 とは言うものの、中身はそんなに捨てたモンでもない。ネリスでの写真もまぁまぁだ。展示科目を図解と写真の併用で解説しているのも、在り来りではあるがいい。機種改編があり、新しい科目も出来たのだから、従来からのファンにとっても便利に違いない。グッズの紹介はまるでイカロス出版みたいだし、ホームページの紹介はいかにも付け足しっぽいが、今年の展示予定(7月以降)もつけて、イヤーブックらしいところも見せている。

 でも、これで1,200円と言うのはちょっと高いような気がする。全編コート紙ではあるがカラーページは少ない。先に紹介した「RHAPSODY IN BLUE」が同じく全編コート紙、フルカラー、全154ページで2,600円である事を考えると、割高感は否めない。肝心の写真の出来にしても、「RHAPSODY〜」の徳永には勝てない。

(97/10/09)【嶋崎宏司】

[CD-ROM]●JASDFDANCING WING ブルーインパルス・データファイル
東芝EMI 5,800円(税別)Win95/Macハイブリッド

 『JASDF FIGHTING WINGS 航空自衛隊データファイル』に続く、東芝EMIのJASDFシリーズCD-ROM第2弾。ハチロク・ブルーから、米空軍50周年記念で渡米したT-4ブルーの最新映像まで、B.I.の歴史が詰め込まれた力作です。数ある国産航空CD-ROMの中でも出色の出来だと思います。B.I.ファンならぜひ持っておきたい1枚です。
 特長は、まず豊富なデータ。歴代の演技課目やペインティング、作戦機との仕様の違い、パイロットなど映像、写真付きで収録されています。演技課目は、CGアニメーションとビデオ映像が用意され、非常にわかりやすいと思います。また、五輪、エキスポ時代からのパイロットへのインタビュー・ビデオなども興味深いところ。
 ここまで豊富な内容だと、PC用であることによる画像の小ささや一覧性のなさがかえって気になるくらいです。作り手の気合いが伝わってくるお薦めの作品。(※97/10/29発売予定です。画面と評価はβ版のものです。)
(97/10/05) 【☆☆☆☆・Tack】

[書籍]●最新軍用機図鑑
床井雅美/神保照史
徳間文庫 1,429円(税別)

 文庫版の現代の軍用機図鑑。東西184機種の軍用機、軍用ヘリを、写真(約半分がカラー)と解説、スペック、三面図または解剖図で紹介します。巻末には、航空ミサイルの簡単な図鑑も付属しています。
 解説は、使用国やタイプの紹介など必要最低限の情報は押さえてあり、マイナーな機種などのちょっとした確認には威力を発揮するでしょう。
 文庫としてはちょっと価格が高めですが、高価な年鑑はちょっと買えない、という方にお薦め。
Amazon.co.jpアソシエイト(97/07/26)【☆☆☆・Tack】

[書籍]RHAPSODY in Blue
撮影/徳永克彦・解説/武田頼政
株式会社スコラ 2,600円(税別)

 T-4ブルーインパルス・ガイドブックと銘打たれた、A4版の写真集である。撮影の徳永氏はもはや紹介する必要もないトップフォトグラファーだし、解説の武田氏も浜松生まれの元航空ジャーナル編集者で、86ブルーの爆音を子守歌に育ったと自称する人物である。

 『Aerobatics』『Men & Women』『Aircraft』『Traning』『Airshow』の5章に分かれ、同乗空撮写真が盛りだくさん。『Men& Women』の章は「Dolphin Rider」と「Dolphin Keeper」にわかれ、パイロットや整備士にインタビューしている。
 インタビューがあるとはいえまさに写真集で、その写真の出来はじゅうぶん『徳永水準』にある。チェイス機を使ったと思われる空撮も、アクロ機に同乗しての空撮もいい。至近距離からタッククロスや、キューピッドの下端で今まさにクロスしようとする2機のソロ、5番機から見たローリングコンバットピッチなどが面白い。4月のアメリカ遠征の際の写真もあり、見慣れない背景にもワクワクする。ただ、アクロ機同乗で広角レンズを使うとどうしても『どこかで見たような絵』になるのは仕方がないのだろう。

 ところがインタビュー/解説がこれらの写真に完全に負けている。低空でのフォーメーションアクロの危険/恐怖や互いの信頼感、ファンタジックな夢ばかりに言葉を費やしていて、いかにもありきたり。広報担当WAFの小林士長に『パイロットはかっこいいけど危険な職業だから結婚相手としては……』とコメントさせるに至っては、彼女のBIメンバーとしての思いに迫るつもりすらないのではないかと感じさせる。

 『よい写真と凡庸な記事からなる写真集』と感じたが、2600円という値段をどう考えるかは難しい。個人的には「ちょっと高いなぁ」というところか。

(97/07/20) 【☆☆☆・嶋崎宏司】

[書籍]●ヒコーキの心 シリーズ

佐貫亦男・著
光人社NF文庫('95) 602〜605円(税別)
講談社('74) 980円(税別)
 "文化の香りでヒコーキを語る"佐貫亦男さんの最高傑作(と私が勝手に思ってる)シリーズです。おおば比呂司さんがイラストを描いているのが『ヒコーキの心』『続ヒコーキの心』『続々ヒコーキの心』とあり、イラストが寺島龍一さんに変わった『飛べヒコーキ』『続飛べヒコーキ』『続々飛べヒコーキ』と続きます。
 1機4ページ、イラスト1枚で古今東西の機体を、得意の語り口で名機・迷機かまわず紹介していきます(機体でなくパイロットや設計者の巻もあります)。

(97/07/04) 【☆☆☆☆☆・Tack】
『ヒコーキの心』収録機
Amazon.co.jpアソシエイトライト兄弟、ドペルデュサンとスパッド、ナンジェッセール、ニューポール一葉半、リヒトホーヘン、フォッカーDVIIとプラッツ、フォッカーDVIII、ファルツDIII、ジーメンス・シュッカートDIII、ゴータ重爆撃機、ソッピース・キャメル、S.E.5A、ブリストル・ファイター、ズバ高速偵察機、サルムソンSAL.2-A2、カーチスJN、ブレゲー19,ブレゲー・スーパービドン、ジービー競争機、ボーイングP-26、ドラゴン・ラピード、ダグラスDC-3、航研機、イ-16、ユンカースJu52/3m、ユンカース急降下爆撃機、フォッケウルフ・コンドル、ハインケルHe111、コードロンC714、フェアリー・ソードフィッシュ、ウェストランド・ライサンダー、九六式陸攻、九七式艦攻、九五式三型練習機、アブロ・ランカスター、デハビランド・モスキート、ダグラスSBD、グラマン・ヘルキャット、リパブリックP-47、ロッキードP-38、ボーイングB-17、コンソリデーテッドPBY、S.M.79、ヤク1,ラ5,イリューシンIl2、三式戦・飛燕、100式司偵、坂井三郎空戦記、二式飛行艇、一式陸攻、四式重爆、フォッケウルフFw190、フィーゼラー・シュトルヒ、ノースアメリカンP-51,ボートF4U-1、ボーイングB-29,四式戦・疾風、メッサーシュミットMe163、ハインケルHe162、ボーイングB-52、ボーイング707、シュドアビアシオン・カラベル、ロッキードF-104、ボーイング747、ロッキードL-1011、ダグラスDC-9
『続ヒコーキの心』収録機
Amazon.co.jpアソシエイトブレリオXI、ショート184、ブリストルM.1、デハビランドD.H.2、デハビランドD.H.5、デハビランドD.H.4/D.H.9、マーチンサイドG100、アルバトロス戦闘機、ハルバーシュタットCLII、ローラントCII、アンリオHD-1、ニューポール28、ブレゲー14、甲式四型戦闘機、グロスター・ゲームコック、ブリストル・ブルドッグ、ユンカースW-33L、スーパーマリンS.6B、デハビランド・モス、ベランカW.B.2、ロッキード・ベガ、ロッキード・エレクトラ、グロスター・グラディエータ、ボルトン・ポール・デファイアント、ショート・スターリング、ウォールラス飛行艇、ショート・サンダーランド、ホーカー・タイフーン、P.Z.L.P.24、ビュッカー・ユングマン、メッサーシュミットBf110、ハインケルHe177、ヘンシェルHs129、ハインケルHe219、メッサーシュミットMe262、アラードAr234、WWIIエース数と撃墜数、マッキMC200、レジァーネRe2000、SA-207、カーチスP-40、ベルP-39、カーチスSB2C、グラマンTBF、コンソリーデーテッドB-24、ノースロップP-61、ドボワチーヌD520、ペトリャコフPe-2、九六式戦闘機、零式水上観測機、紫電、テイラー・カブ、イングリッシュ・エレクトリック・カンベラ、ビッカース・バイカウント、ツポレフTu-20/Tu-114、ボーイングB-47、U-2/A-11、ロッキードC-130、リパブリックF-105、マクダネルF-4、ロッキードC-5A、ミラージュ・シリーズ、フォッカーF.27、ピラトゥス・ポーター、ショート・スカイバン/デハビランド・カナダ・ツインオッター、世界の軽飛行機、世界のジェット・ビジネス機、X-15
『続々ヒコーキの心』収録機
Amazon.co.jpアソシエイトアントワネット単葉機、REP単葉機、カーチス・ゴールドンフライヤー、タウベ単葉機、ブリストル・スカウト、アブロ504、フォッカーE、ユンカースJ、ファルマンF-60、ルバッスールPL-8、フランス軍用機、ソッピース・アトランチック、ホーカー・ハート、ハンドレページH.P.42/45、デハビランドD.H.58、デハビランドD.H.91、ロールバッハ飛行艇、ドルニエDoJワール、アルカンシエール号、サボイア・マルケッティS55、マッキ・カストルディMC72、フォード・トライモーター、ベランカ・ミス・ビードル号、ワコ・シリーズ、ビーチクラフト17,ボーイング複葉戦闘機、九四式水上偵察機、九七式戦闘機、モラーヌ・ソルニエMS406、ホーカー・ハリケーン、スーパーマリン・スピットファイア、エアスピード・オックスフォード、ブリストル・ボーファイター、アームストロング・ホイットワース・ホイットリ、ハンドレーページ・ハリファックス、ウェストランド・ホワールウィンド、メッサーシュミットBf109、メッサーシュミットMe210、ヘンシェルHs123、ユンカースJu88、フォッケウルフFw189、ドイツ夜間戦闘機エース、ドルニエDo335、フィアットC.R.42、ノースアメリカンB-25、三菱MC-20、二式戦・鐘馗、九八式直協、雷電、震電、月光、彩雲、銀河、ベルX-1、コンベアB-36、コンベア・メトロポリタン、ロッキード・コンステレーション、ダグラスDC-6B、アメリカの軍隊輸送機、ミグ15、ノースアメリカンF-86、ロッキード・エレクトラ、ロッキードU-2/A-11、ボーイング727、ダグラスA-4、SEPECATジャガー、グラマンF-14、フェアチャイルドA-10

[書籍]●パソコンで遊ぶ ヒコーキの世界

ゲームからインターネットまで
酣燈社 航空情報別冊 1,800円(税別)
 PCをヒコーキファンの味方として使い尽くそう! というコンセプトの別冊です。初心者向けパソコン入門記事から、フォトCDで撮影した写真を管理・利用する方法、定番のPCフライト・シミュレーターや航空図鑑CD-ROMの紹介はもちろん、画像ソフトでヒコーキイラストや3Dグラフィックスを楽しもうというマニアックな記事も掲載されている、『航空情報別冊』にしては珍しい編集に思えます。
 パソコン通信とインターネットの入門やヒコーキファン向けの利用法のページも充実しており、ネットワークを利用して世界の情報通になる手引きになるでしょう。URLインデックスも500以上が掲載されています。
 体裁やデザインがこのテーマの本にしてはちょっと地味なのが残念ですが、PCマニア向けでなくヒコーキファン向けに書かれたPC入門書として、面白く実用的な一冊だと思います。(なんて、私も少し参加しているんですが…)

Amazon.co.jpアソシエイト(97/06/28) 【☆☆☆・Tack】

[Flight Sim]●JET STREAM 2nd Approach

アクアシステム DOS/V PC-9821用CD-ROM
12,080円(税別)

 国産のフライトシミュレーター、『JET STREAM』の第2弾です。日本の35の空港を結んだフライトを体験でき、機種もボーイング777/767/747-400とエアバスA320、そしてFA200の5機種を操縦できます。
 シミュレーション・レベルを5段階に調整でき、墜落しない簡単モードも用意されています。地上のテクスチャーは実写写真が使われ、各地の名所旧跡なども再現されているので、リアルな日本上空飛行を気軽に楽しみたい人にはお薦めです。

(97/06/21) 【☆☆☆・Tack】

[書籍]●ステルス戦闘機

スカンク・ワークスの秘密
ベン・R・リッチ・著 増田興司・訳
講談社 2,080円(税別)
 原題"SKUNK WORKS"('94)。P-80からF-104、U-2、SR-71、そしてF-117と米空軍が世界に誇る画期的な航空機を産み出してきた、ロッキードの設計開発グループ「スカンク・ワークス」。本書は、スカンク・ワークスをケリー・ジョンソンの後継者として率いたベン・リッチ('95年に死去)が、その驚異の開発力の実態と秘密のベールに包まれてきた数々の裏話を語る、興奮の一冊です。
 F-117、U-2、SR-71の開発史・作戦史が詳細に語られ、他に失敗作となった水素燃料機、無人偵察機D-21、ステルスシップ「タグ・ボード」などにまつわる、開発責任者ならではのあっと驚く事実が次々に明らかになります。
 U-2やSR-71がどこでどんな作戦に就いていたのか?、ゲリー・パワーズ撃墜の真相は?、「オーロラ」とは何だったのか?、軍がいかに効率の悪いコスト構造しているかなど、いくら冷戦が終わっても本当にこんなに書いちゃっていいの? と思うくらいの興味深い内容です。パイロットや元長官などの超貴重な証言も多数収録されています。
 CIAの機密保持や政府の官僚主義と戦いながら、いかにして「10年先を行く」航空機を短期間で開発するか、飛行機ファンだけでなく組織論、リーダー論としても非常に面白く、わくわくさせてくれる好著です。まだの方はぜひお読みください!

Amazon.co.jpアソシエイト(97/06/14) 【☆☆☆☆☆・Tack】

[CD-ROM] ●TOPGUN FIGHTERS

FIRE WEAPONシリーズ Vol.1
世界の戦闘機・爆撃機(1)
Windows95用 トッパン 3,980円(税別)

 『TOPGUN FIGHTERS』は、マルチメディア軍用機図鑑の新シリーズの第一弾です。軍事評論家の江畑謙介氏が監修をしています。
 世界各国の18機種の軍用機を写真、三面図、テキスト解説、ムービーで紹介します。全機種に、ムービーが用意されています。ムービーはなかなかの分量です。
 本作で登場する機体は、F-14、F-15、F-16、F/A-18、YF-22、MiG-29、MiG-31、Su-27、EAP、ラファール、トーネード、アルファジェット、AMX、ハリアーII、ミラージュIII、ミラージュF1、クフィール、チータとなっています。ミラージュなどちょっと古い機体も多く、変わったチョイスですが、元となったビデオシリーズに起因しているのかもしれません。
 この18機種の他にもYF-23やミラージュG8、ミラージュVなどのムービーも含まれています。また、F-15のコーナーでは、兵装発射シーン、ヘッドアップディスプレイの映像と射出座席のデモのムービーが含まれています。
 マルチメディア・ソフトとしては、一般的な作りで、スイッチなどの画面配置や操作性などわかりやすく、簡単に楽しめると思います。ただ図鑑としては18機種と登場機種が少なく、ムービーが中心のパッケージと言えそうです。シリーズが充実すれば、よりたくさんの機種が見られるようになるでしょう。

(97/06/08) 【☆☆・Tack】

[CD-ROM]●エアラインパイロット入門

[1]地上教習編
トワイライトエクスプレス 2,667円(税別) (Windows3.1/95)

 『エアライン・パイロット入門』は、名作のフライトシミュレーター「ATP」を題材に、飛行機のメカニズムや管制の仕組みを教えるマルチメディアCD-ROM版教習書です。
 この「[1]地上教習編」ではテキスト、イラスト、アニメーションと音声により、旅客機の操縦に必要な知識を学びます。教習内容は旅客機の機体のメカニズムや操縦舵面の働き、航空力学の基礎を扱った「飛行機」、操縦の基礎と飛行計器の関係を示す「主計器盤」、エンジン関連とオートパイロット、フライトプランについて解説する「副計器盤」、VOR、DMEなどの計器飛行の仕組みとアプローチの方法について学ぶ「ナビゲーション」、航空無線ならびに管制(ATC)、そして気象についての「航空交通管制」の5つのチャプターから成ります。
 マルチメディア・ソフトとしては画面の作りやアニメーションなどが地味な印象を受けますが、内容は十分で、楽しみながら飛行機の運航を学べるようになっています。また各チャプターにはテストもあり、理解度を試せるようになっているのも特徴です。
 シミュレーションソフト「ATP」を実際に使いながらエアラインパイロットを体験する『[2]シミュレータ編』も刊行される予定です。いきなりフライトシミュレータ・ソフトのパッケージを購入してはじめるのがちょっと怖い、という方にもお薦めできるシリーズです。

(97/05/17) 【☆☆☆・Tack】

[書籍]●図解・エアパワー最前線 [上][下]

アンソニー・ソーンボロ・著 松崎豊一・監訳
原書房 各1600円

 原題"MODERN FIGHTER PILOT"('95)。現代の航空戦(対空/対地)を、解説した比較的読みやすい本です。訳はイマイチですが、それほどヒドくもない、という感じです。
 …と一回上巻を読みかけた時点で書いたのですが(97/03/11)、最後まで読み進めたところ、だんだん難解になってきて、訳も意味不明なところが増えてきたので、撤回します。読みやすい本ではありません(^-^;)。
 私も最近この手の本、特にちゃんとした洋書から離れてしまったので、なるほど〜とかうなりながら読んでます(^-^;)。ただ、内容が古くなったり新しくなったりと行きつ戻りつなので、今はホントはどない具合なんじゃい、という気もしてます。
 ロシア戦闘機はAWACS潰しの戦術を研究していて、F-15やAMRAAMではそれに対抗し切れない、とか結構興味深いですね。確かに米国は、空対空の分野では長いこと足踏みしていて、しかもストライクパッケージはAWACS/J-STARSへの依存度が非常に高い。AWACSが長距離空対空ARMの標的になったら、怖いもんです。同じことは給油機についても言えるかもしれません。はじめての長距離戦闘機で搭載量も大きいフランカーの脅威度が伝わってきます。
 その反面、出撃のプロセスとか取材しているところはF-4G(もう退役しましたが)とかF-111(オーストラリア空軍)とかだったりします。ふ、古い…。

Amazon.co.jpアソシエイト(97/03/11)(97/04/01) 【☆☆・Tack】

[CD-ROM] ●G-AREA

写真:徳永克彦 監修:中村浩美
ダーツ 定価4,800円 (Windows3.1/95,Macハイブリッド版)

 

 『G-AREA』は、航空カメラマン徳永克彦氏と、航空/科学ジャーリスト中村浩美氏による軍用機写真集CD-ROMです。
 徳永氏ならではの、東西の現代軍用機の美しい写真60点が収録されており、それぞれ簡単なデータ、解説もついています。写真は、空撮と、パイロットや地上員を交えた臨場感のあるものばかりで、航空機の写真集としては質が高いものと言えるでしょう。できればフルカラー、大きなディスプレイで鑑賞したいものです。
 ただ、マウスクリックで順番に写真をめくっていくモードと、名前で検索するデータベースモードのみで、自動的に画面を進めてくれる機能がなく、環境ソフトとしては使えないのがやや残念です。また、起動時にオープニング画面(ちょっと長い)をスキップすることができないなど、マルチメディア・ソフトとしてはもう少し細かい配慮を入れると、さらに完成度が高まると思います。
 ところで、このCD-ROMのリーフレットに書いてあったのですが、テレビの科学番組でよく見かける中村氏、『子ども電話相談室』の回答者もなさっているとは知りませんでした。

(97/01/04) 【☆☆☆・Tack】

[CD-ROM] ●インタラクティブ戦史 連合艦隊全記録1941-1945

中央公論社 標準小売価格9,800円 Windows3.1/95用

 真珠湾攻撃から終戦までの、旧日本海軍連合艦隊の動きをトレースした、記録集CD-ROMです。
 メインスクリーンでは、太平洋の地図上に、作戦中の艦隊がアイコン表示され、その艦隊をクリックすることで作戦名や編成、目的地を見ることができます。地名はハイパーテクストになっていて、どこからでも詳細を見ることができます。
 メインスクリーンとは別に、艦種別や艦名から検索する、各艦のデータ画面があります。写真、図面、スペック、兵装、出入港などの行動記録を調べることができます。艦が改装されている場合には、各時点での図面やスペックが掲載されています。
 写真は基本的に1枚だし、解説なども、1画面に収まる程度で、詳細というわけではないのが、残念なところです。
 また、真珠湾から大和撃沈まで、13の海戦の解説が、作戦図、編成などで掲載されています。こちらも、概略がわかる程度で、それほど詳細な資料ではありません。
 他に、12回に渡り改変が行われた連合艦隊の編成表、砲の図面、「大海令」の原本をデジタイズしたものなど、面白い資料も収録されています。
 個人的には、内容のわりにちょっと価格が高いかな、と思いました。艦や海戦について、もう少し詳細な解説があると、いい資料になるのですが。また、内容は連合艦隊に限られ、他国のデータはありません(海戦毎の編成程度)。
 太平洋戦争を扱ったCD-ROMは、この作品の他にもいくつか出ています。ご覧になった方がいらっしゃいましたら、感想をお聞かせくださいm(._.)m。

(97/01/01) 【☆☆☆・Tack】

[CD-ROM]●自衛隊装備年鑑1997

朝雲新聞社 6,180円 (Windows3.1/95,Macハイブリッド版)

 朝雲新聞社から例年発売されている「自衛隊装備年鑑」のCD-ROM版が初めて登場しました。防衛庁、自衛隊の全面協力による年鑑で、主要装備はもちろん、細かい装備品も網羅した資料です。装備品毎に、概要、スペック、写真が収録され、一部には動画や音声ナレーションも使われています。
 装備品のデータの他に、軍事技術の最新動向や、防衛予算、防衛計画についての文献も収録されています。
 ただし、不正使用防御のためかもしれませんが、写真は低品質のものが多く、また文章もテキストでなく画像として表示されるため、ページ切り替えなどが遅く紙の年鑑よりかえって使いづらくなっているように感じます(プログラムは、マクロメディア・ディレクターで作られています)。
 一部画面の中に、防衛関連企業の広告バナーが張り付けられているのも特徴です。まるでホームページのような感じです(詳細な企業紹介のページがあるわけではありませんが…)。
 せっかくのCD-ROM版なので、紙の年鑑+αの機能を持って欲しいところですが、今回のバージョンでは紙の方が使い勝手がいいでしょう。年鑑類などは、CD-ROM化の価値が高いアイテムだと思いますので、次期バージョンでの改善を期待します。

(97/01/01) 【☆☆・Tack】

[CD-ROM]●JASDEF FIGHTING WINGS 航空自衛隊データファイル

東芝EMI 5,800円 (Windows3.1/95,Macハイブリッド版)

 ビデオ「AIR BASE SERIES」で定評のある東芝EMIが発売した、空自の編成、基地、航空機を詳細に紹介する「空自事典」とも呼べる大作CD-ROMです。
 基地紹介は、マップから選ぶことができ、小規模の分駐地まで網羅されています。それぞれの基地には、ゲートやエプロンなどの写真、配備部隊や使用機材が記載され、ビデオ「AIR BASE SERIES」で取材した基地では、動画も収録されています。
 機体データベースは、T-34からXF-2、E-767まで、研究機や引退した機種も含め、概要、スペックと写真、動画、コックピット解説などが含まれます。また、3面図の代わりに3Dコンピューター・グラフィックスが用意されている機種もあります。
 上記の2つがメインですが、他に機種別の機数推移も見られる空自歴史年表や、各部隊のエンブレムや尾翼マーク、階級章/記念章の一覧など、興味深いデータも掲載されています。さらに、「スクランブル・シミュレーション」と称した、防空網とスクランブル出動のシステムをグラフィックスと動画で解説したコーナーもあります。
 おまけのハセガワ空自プラモデル一覧と東芝EMI航空機関連ビデオ/LD紹介まで、丸ごと空自ネタ満載のこのCD-ROM、ビギナーからマニアまで楽しめる作品です。
(97/01/01) 【☆☆☆☆・Tack】

[CD-ROM]●GO FAST! SKYDIVING 落下速度220キロの世界
写真 :宇都木 章 エクシング 2,800円 (Windows95専用)

 

 「GO FAST!」は株式会社エクシングから出ている「マルチメディアCD-ROMシリーズ」の一つで、このシリーズ独特の、A4版32ページのカラー写真集+CD-ROMという構成になっています。カメラマン宇都木章氏による、スカイダイビングのシーンが121点収録されています。美しい写真ばかりで、スカイダイビングの魅力が伝わってきます。
 このシリーズは、環境ビデオのような作りになっていて、PCにCD-ROMをセットすると、自動的に写真が再生され、BGMが演奏されるようになっています(一覧から選ぶこともできます)。全ての写真データは、ノートパソコンでもOKな640×480ドットから、超高解像度1280×1024ドットまで、5種類の解像度で収録されており、PCの解像度により自動的に適した解像度の写真が再生される親切設計です。
 気に入った画像を簡単にWindowsの背景(壁紙)に取り込む機能や、このCD-ROMをスクリーンセイバーとして利用するモード、また写真をカラーでポストカードにプリントアウトすることも可能となっています。
 とにかく、CD-ROMをセットして放っておけばいいので、ラクチンなソフトです。お店のディスプレイとかに使えるのではないでしょうか。
 シリーズには、日本や海外の景色や動物、車など多数あるようです。詳しくは、同社のホームページを参照してください。
(97/01/01) 【☆☆☆・Tack】

[CD-ROM] ●マルチメディア航空機図鑑
アスキー・マルチメディア図鑑シリーズ 4,800円
(Windows3.1/95,Macハイブリッド版)

 アスキーの「マルチメディア図鑑」シリーズに、航空図鑑が登場しました。 この作品の特長は、監修に鈴木真二氏、解説に西川渉氏、宮田豊昭氏と専門家を 揃え、グラフィックを見せるだけでなく図鑑としての内容に非常に力を入れてい ることです。
 内容は、航空の歴史、飛行機の仕組み、古今東西の有名機図鑑の3つが主で 、写真、イラストが約800点、動画65本、解説はナレーションつきと、いずれも 大変充実した作りです。他に、フォトギャラリーと用語集もあります。
 特に、仕組みのコーナーでは、多数のアニメーションが使われ、文章や写真 だけではわかりにくい飛行機メカの動きが効果的に表現されているのに加え、ゲ ーム感覚で楽しめる「体験モード」もあります。宙返りなどは結構難しいですよ 。
 図鑑カードでは、ライト兄弟から777まで貴重な動画が多数登場。さらに多 くの機体に美しいカラーイラストが用意されているのがうれしいところです。500 機が国別、機種別に収録されており、アメリカ生まれのCD-ROMに比べて、当然な がら日本機がきちんと紹介されています。
 カラー48ページのガイドブックも付属、図鑑として非常に完成度の高い作品 として、広くお薦めできます。
 このアスキー「マルチメディア図鑑」シリーズには、動物タイトル、天文など多数が予定されています。
(97/01/01) 【☆☆☆☆☆・Tack】

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