ホーム(H) 放熱レポート ご感想/ご投稿 '99.08.28  THE HORNETS'80 Web

USS-12 ホーネット by 山岳波 ホーネット
訪問記



■文・写真
 山岳波
●アラメダの岸壁に係留されたUSS-12 HORNET。

ホーネットという名前

ミラマー海兵隊基地 by 山岳波
●ミラマー海兵隊航空基地のハンガーに書かれた"HORNETS NETS"。昔は"FIGHTERS TOWN"だった。
A-7 by 山岳波
●アラメダ元海軍基地のゲートガードになっているA-7"コルセアII"(CVN-70/USSカールビンソン)。
 この世にホーネットという名前のつくものはいろいろある。航空機ファンなら何と言ってもF/A-18を思い付くのではないだろうか。トム・クルーズが主演した映画「トップ・ガン」ですっかり有名になった米国サンディエゴ市にあるミラマー前海軍・現海兵隊航空基地にはF/A-18が多数配備されていることもあり昔は「ファイタータウン」と呼ばれていたのが、現在ではその名もずばり「ホーネット・ネスト」と呼ばれている。(写真参照)
 他に思い付くのは、ドーリットル大佐の指揮下でB-25を発艦させ東京空襲を行った空母ホーネット(CV-8)であるが、今回訪問したのは同名で別の空母ホーネット(CVS-12)である。
 サンフランシスコの対岸にあるアラメダ前海軍基地のピア3にはUSSホーネット(CVS-12)が浮かぶ博物館として展示されている。このホーネットはエセックス級空母24隻の内の1隻として1943年に完成、すぐ太平洋戦線に投入されたが、59回にも及ぶ日本軍の攻撃を受けて1回も爆弾、魚雷そしてカミカゼによる損傷を受けなかった強運の空母である。それどころかホーネットの艦載機は1日に日本機を59機、1ヶ月に255機も撃墜して海軍記録を樹立したというからまさに日本機キラーの空母である。
 それ以上にこのホーネットが有名になったのは、1969年最初の人類月面着陸を果たして帰還したアポロ11号とその乗員をハワイ沖で回収したことである。当時のニクソン大統領もホーネットに乗艦してアポロ11号の乗員と面会している。この時の模様はテレビを通じて世界中に放映されたので、あるいは憶えている方もおられるかもしれない。さらにその次のアポロ12号の回収にもホーネットは従事し、一躍世界中に有名になった。

ホーネット艦橋 by 山岳波 ホーネット艦橋 by 山岳波
●HORNET博物館の入り口。 ●HORNETの艦橋。右の方(後方)がプライマリー・フライト・コントロール用のブリッジ。
浮かぶ博物館

ホーネット艦橋 by 山岳波
●前から見た艦橋。
 浮かぶ博物館としてはニューヨークにある空母イントレピッドが有名である。航空機についてもかなりの数がデッキに展示されており、航空博物館と読んでも差し支えない充実ぶりである。残念ながらこのホーネットの方は、航空機と名がつくものは格納庫にTBMアベンジャーF-8Uクルセイダー、デッキにシーフュリーの残骸パイアセッキHUP-1ヘリコプターしかない。
 したがって航空機を見に行くとがっかりすること間違いなしなので、あくまで空母そのものとアポロ宇宙船を回収した際の展示を見に行くつもりで出かけられることをお勧めしたい。
 入場料は9ドルとあまり安くはないが、維持にかなりの費用がかかることと現役の海軍兵士が管理にあたっていることを考えればリーズナブルな料金かと思える。入場して何人かまとまるとガイド(ボランティアの元海軍軍人)がついて艦内ツアーが始まるので、それに参加すると詳しい説明が受けられる。興味深いのはデッキ下の格納庫、そしてフライトデッキや艦橋、特にエアボスが居るプライマリーフライトコントロールであろう。この当時の空母ではエアボスが艦橋の後部に居る設計だったようである。またカタパルトは現在のようなスチームではなく油圧だったが、完全に撤去されており何も残っていない。
 サンフランシスコのフィシャーマンズ・ワーフには潜水艦が展示されていて中に入れるが、それに比べるとさすがに空母の内部は広い。ただし実際に航海中はそれ相応の乗組員や航空機があるわけで、それを考慮に入れるとやはり陸上の建物とは比べ物にならないほど狭い。
詳しくは写真を見ていただくとして、機会があれば是非一度行ってみることをお勧めしたい。

ホーネット艦橋シート by 山岳波 ホーネット甲板 by 山岳波
●艦橋の"AIR BOSS"用シート(赤いイス)。ただし、これは前部艦橋に設けられた方のシート。 ●こうやって広角レンズで撮影すると、やはり広い甲板である。
F-8U by 山岳波 HUP-1 by 山岳波
●格納庫に展示されているF-8U。将来はVF-154"ブラックナイツ"の塗装にする予定とのこと。 ●パイアセッキ HUP-1ヘリコプター"リトリバー"。1950年から運用されたこのヘリは、第2次世界大戦後最初に米海軍によって使用されたタンデム・ローター・ヘリ。コンチネンタル R-975-34エンジン(525馬力)を備えてトップ・スピードは120マイル。
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