96年12月2日夜にアクセスしたパソコン通信によって「97年1月12日にタイ全土の航空基地が一般公開される…・らしい。」という情報を得た。さて、どうするか?1月初旬は仕事が忙しくなり始める時期だ。長いこと留守にするわけにはいかない。 バンコク国際空港(ドムアン空港-ドンムアンとも書くが、ここではドムアンに統一する)の反対側にあるドムアン基地ならば、ショーを見た後、その日の夜行便で帰国できる。タイには過去3回、トランジットとストップオーバーを利用して行っているので、土地カンもある。昨年のインドネシアショーで「行けば撮れる」ということを改めて確認したので、ここは一発賭けてみるかぁ!もし公開が無くても、空軍博物館を探しだして見学すればいいや。 そうと決まれば直ちに予約だ。時間は無い。土曜日成田発1355のUA821、日曜日バンコク発2355のUA822を使い、月曜日の早朝成田着というスケジュールで予約を入れたのが12月5日。「え”っ、バンコク一泊で帰国ですか?」と担当者が目を白黒させていた。 その後「11-12日の二日間公開する」「公開をしない」「11日は公開するが、12日は皇族のフライトがあるので公開しない」などと様々な情報が飛び交ったが、結局のところ、やるかやらないか分からずじまいで年は暮れた。
UAカウンターに行くと、2時間後のANAに代わってもらえないか?との申し出があった。オーバーブッキングしたのだろう。代わってもらえるなら200USドルのキャシュバックがあるという。往復\56000の格安チケットを利用している身にとっては大変美味しい話しだが、今回はただでさえ現地滞在時間が少なく食事時間程度といえども大切だ。やんわり断って機上の人に。 ドムアン空港に着いたのが19:11PM。\10,000を2,142Bに両替して、直ちに行動開始。荷物を預け(20Bだったのが、年末に40Bに値上げしていた)、市内に向かう。 市内まで一番早いルートは列車を使うこと。しかしドムアン駅で聞いてみると本日の列車はもうないという。仕方がない、渋滞覚悟でバスに乗ろう。でもまずはメシだ。腹が減っては戦は出来ぬ。駅近くの現地風レストランでゆっくり食事をすると、もう21時近い。さらに空港からは青59番バスに乗るべきところを赤59番に乗ってしまい、変なところで曲がってしまった。すぐに気づいて道を戻り、バスを乗り直したけれど、安宿で有名なカオサン通りに着いたのは22:30!!ううむ、2時間遅らせて2万円をもらい、タクシーと普通のホテルを使った方がマシだったなぁ…。 とにかく一泊290BのNew Nith Charoen Hotelに投宿。一応バス・トイレ付のファン部屋だが、ベッドにはマットが一枚敷いてあるだけだ。まぁ十分、充分。(このクラスの宿ではノミ、蚊も漏れなくついてくる。念のため申し添えておこう)
1月12日(日)。近所の食堂でアメリカンスタイルの朝食を頼むと75Bとエラク高い。やっぱり現地風朝食が一番だなぁ、とブツブツ独り言を言いながらトーストを頬張る。お皿をロクに洗っていないのは充分承知。その上で皿に広がったタマゴの黄身をどうするか、ちょっと悩んだけれど結局はトーストの耳で拭き取って食べてしまった。時間は7:30AM、さて空港へ行こう。 バス3本(No.2, 59, 39)を乗り継いで空港の反対側へ行く。上手くやれば2本で行けるのだが、バス乗車賃が3.5Bなので、やってきたバスに片っ端から乗って行っただけのことである。もちろん基本ルートは以前来たときに調べてある。 9:15ごろにF-86Lが飾ってある交差点を通り越したので慌てて下車して、撮影する。さて、ここからゲートはどうやって行けばよいのかな…? ここの交差点から空港方面滑走路端の方へ抜ける道にはかなりの車が走っている。そして奥の空港に近い所にはF-86Fが飾ってあるのが見える。が、目の前にゲートがあり、MPがいる。車をチェックしているようには思えないが行けるだろうか? とにかく「あそこのF-86Fを撮りたいのだが…?」とゲートで交渉し始めたが、予想通りいっこうに理解してもらえない。写真の一枚も持って行けば通じが良いに違いないのだろうが…。 身ぶり手振り筆談といろいろやって、だんだんと怪しまれてきたころ、通りかかった現地青年達がMPに道を尋ねた。「…・・air show…・」という単語を聞いて、すかさず「Oh! Air Show! Me, too!!」と叫び、一緒に連れていってもらいました。何てったって、こっちが本命だもんね。 入り口はここから200メートルほど市内方面へ向かったところ。博物館の北側(バンコク市内とは反対の方向へ100メートルほど進んだ所)のゲートから入れました。後で分かったことだけど、博物館を抜けて入ることも可能だったんだ。 ゲートの周囲には何やらタイ語で書いたプラカード数枚が道端に立てかけてあったので、多分「基地祭入り口」とでも書いてあったのかもしれない。よく見れば周辺の道路にも何やら立て看板があったが、数字も全てタイ語で書かれているので、全くお手上げ状態。子音44、母音32、これに声調記号が組合わさってなるタイ語を解すのは、なかなか大変だ。 【会場/地上展示】
基地には車での入場も可能だ。14時頃に駐車場にある車の数を数えてみたら、せいぜい100台程度で充分余裕がある。もっともバンコク市内の渋滞を考えればレンタカー使う人もいないと思うけれど…。 さてエプロンに入るとすぐ目の前におおっ、海軍のCL-215が!右手にはF-5E×4機の列線が!!来てよかったぁ!!!そんな感情が顔に出ていたのか、同行の青年が警備員に何やら質問し、そして教えてくれた。「展示されている機体は撮ってもいいけど、コッチのF-5だけはダメね。それじゃ、がんばって!」了解、了解。堂々と撮らなきゃいいのでしょ? 4機のF-5のうち3機はテールレター「VM」のアグレッサーSQNに所属する機体で、ノーマル塗装のもの、境界のはっきりした灰色系塗装のもの、青系のリザード塗装と全てパターンが異なっている。残る1機は羽根を広げた鷲のマークで機体のナンバーから211SQN.所属機だろうか?。 言われたとおり、日中はこれらの機体周辺は警備が厳しく、機内公開していたC-130の後部ランプの奥から300ミリで撮ろうとしても注意された。もっとも結果はご覧の通りですが…。ちなみに航空ファン誌掲載のショットはB-777の脚のカゲから105ミリにて。 しかし大型機など半数近くの展示機には囲いがなく触り放題、撮り放題。練習機や小型機群は機首を外側に向けグルリと円陣を組むように並べられ、その中央にサイドワンダーやら機銃やら爆弾やらの小物が展示してあった。なんでこういう小物を手前に持ってこないのだろうか? F-16、F-5、L-39、練習機群は道路工事に使う鉄パイプ製の進入禁止板みたいなので囲われていたけど、撮影に支障なし。囲いがない機体も、しばらく待っていれば人を入れずに撮れます。もっとも「取りあえず混む前に」と早い時期に写真を撮りまくった僕はフィルムを使いつくして泣きました。 展示エリアの人混みは、地方のチビヤン程度でしょうかね。それでもアッチコッチで見かけるオジサマ集団とフリーの人、合わせて8名程度の日本人、ヨーロッパ系マニア2名ないし4名、中国系カメラマン2名を見かけた。来る人はチャンと来るんだなぁ、と感心。 地上展示の他にハンガーの一つを開放して、いくつかの武器展示、各種システム展示、航空関連企業の展示、土産物販売(例えばシールステッカー1枚10バーツ(約50円))等を行っていました。ハンガーの裏手には何軒か食べ物屋の屋台が並んでいました。ジュース1本12バーツ(約60円)、食事は20バーツ(約100円)程度です。 さて展示された機体のナンバーは以下の通りです。参考として「FAR EAST AIR ARMS and AUSTRASIA」(MACHIII PLUS, MAY 1994, ISBN 1 898129 05 3)および航空情報誌96年10月号p34ー37、同p68-73(和田一也氏の写真と石川潤一氏の記事)を用いました。胴体に記された5ケタの数字の最初の3ケタが所属飛行隊を表しているようですが、確証はありません。
【列線】
【フライト】 さて会場はR/W03ー21の東側なので、午後1時くらいまでは滑走路方面は順光となる。R/W21Lを使用するジャンボクラスが真横で105-135ミリ程度か。反対側の空港を出て、T/WからR/Wに入って来るところが撮れる。空港に近いR/W21Rは小型の機体(ATRやBae146など)が使用しているが、300ミリではチト小さい。とにかく那覇祭と同様、民間機マニアにもお薦めの場所です。 飛行展示は一切なかった(帰国後、11日に編隊飛行やヘリのデモがあったことを知った)けれど、10:30ごろHS748(60306)が離陸したり、日中G.222(60312)が着陸して目の前をトーイングされてきたり、地上展示のA-310が昼頃いずこかへと飛び立って行ったりと、なかなか楽しめます。これらの機体のタキシングは50ミリ程度で真横を撮れました。 【博物館】
この博物館にはBeech 35, Beech C-45F, OH-13H, Boeing 100E, L-19E, Curtiss 68B Hawk III, ヘルダイバーSB2C-5, タイガーモス、チップマンク、A-1Hスカイレイダー、ベアキャット、フェアリー・ファイアフライ、テキサン、スピットファイアXIVE、立川Ki-36、F-86、F-84G…・などなど40機ほど機体が収められており、サラリと流すだけでも2時間程度はかかる(全機リストアップしようと思ったが、途中でメゲた…)。意外と古い機体があって説明板もジックリ読みたかったのだが、今日はエプロンが気になってしょうがない。土産物屋もあってステッカーやら写真やらを売っていたが、これらは逃げるモノでもないので、次回の楽しみにとっておくとしよう。 なお基地内には博物館の機体とは別にC-47、C-123Kが各1機展示してあるが、こちらは基地公開の時でないと近寄ることは不可能だ。C-123の機内に入ることができ、コクピットパネルよりナンバー54548を確認。帰国して調べてみると、昔南ベトナム空軍に渡された機体のようだ。ベトナム戦争末期に逃亡してきた機体だろうか…・? 【ロイヤルフライト】
僕はといえば、ハンガー裏の屋台でひと休みしていたので、離陸のためにエンジンをふかした時に初めてフライトに気づくという失態をしてしまいました。時間的にはすでに完全な逆光になっていたので、例え写真を撮ってもロクな出来にならないことは分かっているが、撮れないとなると残念に思います。 フライトを終え着陸したF-5Eのうち、随伴機のパイロットはエンジンも充分に止まらないうちに慌てて機体を駈け降り、反対側の機体の脇に直立不動で敬礼。皇太子(?)が乗っている方にはかなり偉そうな人が傘をさして、お出迎え。建物の中にその姿が消えるまで、警備員達は観客を向いて直立不動、整備員等は全て不動のまま敬礼を続けていました。整備員の一人は何か荷物を持っていたのですが、これを降ろす事もできずに敬礼を続けていました(ゴクロウサマ…)。 【撤収】 ロイヤルフライト後、しばらくして2機のF-5は帰投、1機は目の前をトーイングしてハンガーにしまわれた。211SQN(?)の機体は夕方遅くにもかかわらず展示となった。これと相前後してAH-1Fが帰投した。日も傾いてきたので、こちらも帰るとしよう。 市内に戻るほどの時間的余裕はないので基地前からバスで少し郊外へ行き、市場を見物。ココナッツジュースやら、現地のカレーを楽しんで空港へ戻ったのが20時ころ。さらにドムアン駅の近くのコンビニでアイスクリームを買ったりとお腹に悪いことをさんざん楽しんでから税関を抜ける。両替をすると\3050返ってきた。使った内訳は食費約550B、交通費35B、雑費約580B(空港使用料250B含む)、宿290B。かかった費用は東京から千歳基地公開に行くのとほぼ同等ってところかな。さぁ月曜から仕事だぁ! 【最後に】
タイの基地は94.1.7および96.1.14-15にも公開されたと聞いています。1月10日前後の週末は今後も狙い目でしょう。またタイ語は読めませんが、ドムアンの公開は今年で13回目というような感じのステッカーがあったので、いよいよ確率は高いと思います。 さぁ、君も来年行ってみようじゃないか!(なお公開されなくても当会は一切関知しません!) 【おまけ:ドムアン空港周辺の展示機】
K 道
道
E e1 e2 H 道
道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道→至バンコク市内
a 道 D M FG 道
A 道 2本のドムアン滑走路 道
道B 国際 国内 道
道 C ターミナル ターミナル 道
道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道道→至バンコク市内
バス停
+++++++++++ドムアン駅++++++++++++++++鉄道
【P空で写真公開中!】 ここで紹介しきれなかった多数の写真を、Peopleの航空パーティ『ひこ〜き王国★ピープル空港』(P空)[go takeoff]のライブラリに掲載しています。博物館の機体など大戦機も多数。Peopleユーザーの方は、ぜひご覧ください。 ◆掲載写真リスト
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||