ホーム(H) 放熱レポート ご感想/ご投稿 ' 02/09/11  THE HORNETS'80 Web
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今はなきヨイドの総合安保展示場に展示されたP-51D

はじめに

 ソウルエアショーやワールドカップの開催などで訪れる機会が多くなった韓国。北朝鮮(朝鮮人民共和国)との関係が気になるものの、現在では最も安全で行き易い国の一つだろう。ボクは10年ほど前から朝鮮戦争の遺物を求めて韓国各地を訪れていたが、主要な所はほぼ訪れた感がある。航空ファン誌1996年5月号に掲載した内容に幾つかの更新情報を加え、一挙に皆さんに紹介しよう。

 とは言うものの、少しずつ時間をかけて探し出した情報ゆえ、「行って見たら展示機がなくなっていた!」とか「記載されたNo.のバスに乗ったのに、路線が変わってトンでもない場所に運ばれてしまった!」などという時間の経過に伴う変化が生じているかもしれないが、その点はご容赦願いたい。また本文中に記した価格は最後に訪問した際のものか、各種のガイドブック記載の数字だ。各項に記載した訪問日を「情報の鮮度指標」として考えて欲しい。

 さてハングルは表音文字であり、その気になって勉強すれば二週間ほどで意味はわからなくとも音読することはできると思う。ここまでくれば駅や本屋で時刻表を購入し、バスターミナルから各地に移動することが可能になる。もちろん、街中のバス停に記された行き先表示を理解することだって問題なくできるハズだ。たとえ二泊三日の旅行であったとしても、ハングルを読めるのと読めないのとでは面白さの度合いが大きく異なってくる。ぜひともハングルを覚えて訪韓していただきたい。

ソウル市内

 ソウル市内の展示機といえば、B-29やC-124が展示されていたヨイドの「総合安保展示場」が有名であったが、ここは95年春頃に閉鎖されてしまった。現在では戦争紀念館など3ケ所ほどの航空機展示場がある。2〜3時間程度のフリータイムがあれば、一ケ所ないし二ケ所くらいは訪問できるだろう。なお総合安保展示場に展示されていた機体の多くは後述する泗川(サチョン)の航空宇宙博物館に展示されていることが2001年5月に確認されている。

海軍のトラッカーは21世紀になっても、まだ現役でがんばっている。
航空自衛隊でも使われていたカーチスC-46だが、塗装が違うとスマートに見える。

【ソウル戦争紀念館】  UP! 

 (1994.10、1995.5、2001.11.に訪問)

 1994年6月に開館した博物館だ。屋外にはB-52やC-119などの大型機や戦車、ミサイルなどが展示されているほか、屋内には石器時代のヤジリから現代のミサイル信管まで13,600余点の資料が展示されている。2001年夏に「インカ帝国展」を開催する都合上(?)、1階屋内に展示されていた多くの展示機が外に追いやられて屋外展示となった。写真は撮りやすくなったが、機体の腐食が進行するのではないかと心配だ。
 この博物館での見どころは上映されている空軍のビデオ。普段見ることのない韓国空軍の各種戦闘機の姿を充分に楽しませてくれる。F-86とF-4のDACTシーンなど貴重な映像もあり、じっくり見るのには一日では時間が足りない。
 行き方はソウル駅から地下鉄4号線の三角地(サンガクチ)駅まで、ほんの5分。
ここから徒歩で5分程度だ。駅に案内図が貼ってあるので迷うことはないだろう。

 開館時間 09:30〜18:00(4月〜9月)、09:30〜17:00(10月〜3月)
 休館日 毎週月曜日(月曜が連休の際はその翌日)
 入場料 一般2000ウォン

■屋外展示 (機体は全てリペイントされている)
  An-2 3131
  B-52(G?) 55000105/BC329 USAF S/Nはボムベイに書かれたもの。その他の書き込みは一切なし
  C-119 3189 USAF
  C-46 S/N?
  C-123J 56-4386
  C-54 0-72740
  F-4C 40766 BDR用の機体だったのか?パッチだらけ
  F-51D 205/K
  F-86D 18-502
  F-86F 24-308
  H-5H 92007(コクピットプレートより) 49-2007(胴体に記載)
  H-13 S/N?
  H-19 34425 ROKAF
  KTX-1 02
  MiG-19 207 1983.2.25に隣国から亡命して来た機体。ナンバー以外書き込みなし
  O-1G 112517
  S-2E 6595 韓国海軍の機体
  T-33A 35129/TR-129
  U-6 116837
  UH-1B 62-12542(コクピットプレートより)
  その他: スカッド、ナイキ、ホーク、ランス、各種戦車、自走砲、潜水艦(縮小模型)など
■屋内展示 (2001年11月訪問時には確認せず)
  パイパーL-5 59203/K
  O-1 16-954 グレー塗装
  T-28 35129
  T-6 82536
  YAK-18 S/N?
  MiG-15UT 128 ナンバー以外書き込みなし

このMiG-15は1970年代にはヨイドの安保展示場に展示されていた。(May.'93)。
'89に訪韓した際には24-839号機が展示されていたが、'93年には50-833号機となっていた。(May.'93)
プロペラの腐食が激しく落ちそうだったAn-2

【フリーダムセンター】  UP! 

 (1989.05、1993.05および2001.11に訪問)

 ここには1985年以前よりMiG-15など4機が展示されていたが、1998年ごろに展示エリア一体が全て駐車場に改装され、展示物は一掃されてしまった。
 改装前にはF-51D、F-86F(24-839:1989年訪問時)(50-833:1993年訪問時)、An-2、MiG-15(#239)や特殊潜航艇などが展示されていた。これらの展示物のうち、MiG-15とAn-2は別項で紹介するホダム航空宇宙展示場に移設され、展示されている。

 ここではかつての展示機の様子を記録として紹介しておこう。なおフリーダムセンター自体は現在も国立劇場の反対側、タワーホテルの隣にある。

■屋外展示
  F-51D
  F-86F 24-839(1989年訪問時)、50-833(1993年訪問時)
  An-2
  MiG-15 239

【国立墓地】  UP! 

国立墓地内に並んで展示されているT-6テキサンとF-86D(Oct.'93)
国立墓地のF-86D(Oct.'93)
2001年春から展示されている海軍のS-2E
 (1989.05、1993.10、2001.11に訪問)

 地下鉄4号線、銅雀(トンジャク)駅を下車すると目の前が国立墓地だ。駅から墓地の入口までは徒歩約5分。入ってすぐ左手に3つの展示館があり、その前に展示機がある。展示機はほぼ東西の方向を向いており、いつ訪れても写真は撮りやすい。屋外展示だが、保存状態は極めて良好だ。航空機のほかにM-47戦車とLVTが展示されている。
 F-86DとT-6は1989年以前から展示されているが、2001年3月にS-2Eが新たに加わった。機体前の説明板には「1976.9.1~2001.3.31まで韓国海軍で使用された」と書かれているが、この機体のことか、それとも韓国海軍のS-2E全てのことかは不明だ。
 蛇足ながら1989年5月に訪問した釜山の「国連軍墓地」には展示機はおろか、火砲の一つも置いていなかった。また墓地の向かいにある釜山市立博物館にも軍事関係展示物は何もない。さらに韓国中部の都市、太田(テジョン)近郊にも「国立墓地」が存在するのだが、こちらの状況は未調査である。

 開館時間 8時頃から。
 休館日 不明
 入場料 不要
■屋外展示
  F-86D 10-445
  T-6 202/K
  S-2E 129258

ソウル近郊

 ソウル近郊や日帰り可能圏にも軍用機展示場がいくつか存在する。時間があれば、こちらにも足を伸ばしてみよう。

【空軍士官学校見学ツアー】


 1990年代中期に聞いた話によると、ソウル市内発の空軍士官学校見学ツアーというものがあるそうだ。言葉はハングルのみの半日コースらしいが、校庭に展示されているF-86Fを見る機会があるとのこと。詳細は一切不明なため、興味ある方はソウル市内の観光案内所などで問い合わせをしてみて欲しい。
説明板は「RF-86」となっていたが、見てのとおりのF-86F(Oct.'93)
海に向いて展示されているL-19A(Oct.'93)

【仁川上陸紀念館】

 (1993.05および1993.10に訪問)

 ソウルの西約30kmにある仁川(インチョン)は朝鮮戦争時に劣勢となった連合軍が巻き返しのために劇的な上陸作戦を行った場所だ。清涼山の麓にはこの上陸作戦成功を記念した博物館がある。
 ここに展示されているのはノーマル普通のF-86F(55-007)だが、説明板には「RF-86」と書かれている。塗装が韓国空軍で最後まで使用されていたものになっていたので、恐らくRF-86が老朽化したために交換したのだろう。撮影には35〜50ミリのレンズで充分だ。50メートルほど離れてセスナ0-1も展示されている。案内板を見ると以前はヘリコプターも展示されていたようだが、現在では撤去されている。紀念館内には小火器類の展示が多い。
 行き方はソウル駅から通勤電車で約1時間の「東仁川(トンインチョン)」駅下車、松島(ソンド)行きの市内バス6番(250ウォン)で約30分。この他にも16、99、107番で行くことができるが、いずれも「松島遊園地」で下車し、池と反対方向に延びる坂道を上がった突き当りが上陸記念館だ。
 仁川にはこの他にも上陸記念塔や自由公園など、地上展示機がありそうな所がまだ数カ所あるが、自由公園にはマッカーサーの銅像があるだけで展示機は存在しない(仁川周辺調査'94.10)。

 開館時間 10:00AM-17:00PM(夏)、10:00AM-16:00PM(冬)。
 休館日 不明
 入場料 不要
■屋外展示機(閉館時でも見学可能)
  F-86F 55-007
  セスナO-1 14579

RF-86Fは春川と臨津閣で見ることができる(May.'94)
L-19A(May.'94)
U-6Aビーバー(May.'94)

【臨津閣安保展示場】

 (1994.04.および1995.10.訪問)

 臨津閣(イムジンガク)の安保展示場は板門店の手前の、一般民間人が行けるギリギリの場所である。そうは言っても実際は道ばたのパーキングエリアに航空機や戦車、野砲類などが並べてあるだけといった感じの展示場だ。ボクは板門店見学ツアーに参加した事はないが、このツアーに参加するとココで休憩となるそうだ。
 展示機は航空自衛隊と同じヘイマーカータイプのRF-86F他、計4機。周辺にはラングーン事件時の犠牲者慰霊塔やアメリカ大統領を称える碑も建っているそうだ。
 ここには食堂/みやげ物店の他に反共記念館という展示館もあり、どこで見ても同じような北朝鮮の様子を示す物品や写真が展示されている。

 ソウルからは地下鉄3号線「仏光(プルグァン)」駅近くの仏光洞バスターミナルより、?山(ムンサン)行きのバスで約50分。終点ムンサンバスターミナルで「統一村(トンイルソン)JSA」行きの93番バスに乗り換えて、20分程で展示場脇にある「自由の橋」に到着だ。橋の手前には厳重なゲートがあり、ここでの検問の為にバスは数分間停車するので、この時に下車すればよい。そのまま乗っていても検問でつまみ出されるだけなので、問題はない(ハングルか英語を話せないと多少は問題になるかもしれないが…)。ソウル中心部の新村駅から1時間に1本程度の割合で走っている鉄道でムンサンまで行く方法もあるが、バスで行くと途中厳重なゲートや道路遮断用のコンクリートブロック、トーチカなどを眺めることができて面白いと思う。
 余談ながら途中の金村(キムチョン)の近くに「北」を見られる「統一展望台」があるので、ついでに立ち寄るとよいだろう。

 開館時間;反共展示館の開館時間は不明。屋外展示物はいつでも見学可能
 休館日 不明
 入場料 不要
■屋外展示機
  RF-86F 84510
  O-1A S/N? (L-19)
  OH-23G 15181
  U-6 16772 ビーバー

春川(チュンチョン)

航空自衛隊でも使用されていたヘイマーカータイプのRF-86F。(Oct.'93)
RF-86Fをほぼ正面から捉える(Oct.'93)

 ソウルの東、約80kmにある江原道道庁所在地。東ソウルバスターミナルからバスが20分毎に発車している。料金は5400ウォン。途中の山々を眺めながら100分で終点春川だ。秋には紅葉が美しいので、これを見るだけでも行く価値はあると思う。鉄道だと清涼里駅から春川まで1時間に1本の割で便がある。

【春川戦蹟紀念館】

 (93.10.訪問)

 春川のバスターミナルから衣岩湖を右手に見ながら韓国MBCを目指して歩くこと15分。MBCの前の駐車場にM4A3戦車が展示されている。辺りを見回すと丘の上にF-86の尾翼が見える。階段を登るとそこが春川戦蹟紀念館だ。屋外には3機の機体が展示され、展示館内には小火器や朝鮮戦争時の資料が多数ある。夜間照明用ライトが多いので夜間は展示機もライトアップされているかもしれない。

 開館時間;反共展示館の開館時間は不明。屋外展示物はいつでも見学可能。
 休館日 不明
 入場料 不要
■屋外展示機
  RF-86F 24863
  セスナO-1A 504727
  OH-23G S/N?

現在は撤去されてしまったOH-23G。(Oct.'93) フラップが取れかけていたL-19A(Oct.'93)

大邸

 韓国第3の都市、大邸。「GU」のファントムを思い出す方も多いことだろう。ソウルから超特急セマウル号で約3時間、バスなら約4時間で、便数も多いので日帰りも可能だ。

洛東江戦勝紀念館のF-86D(May.'01)

【洛東江戦勝紀念館】

 (1994.02.および2001.05訪問)

 大邸市の南部にあるアプサン公園内にある小じんまりとした博物館。屋外にF-86DとセスナO-1G、ロケット弾ポッドやダミーの爆弾、M4A3戦車などが展示されている。かつてはシコルスキーH-19も展示してあったようだが、現在では整地され、その場所にセスナO-1Gが展示されている。紀念館内部にはどこにでもある様な北朝鮮の資料が展示されている。
 行き方は大邸高速バスターミナル前か東大邸駅前のバス停から910番バスに乗って小1時間で終点「アプ山公園」に到着。そこから10分ほど山を登ると博物館だ。バスは市内を大きく回っていくので、時間に余裕の無い方はタクシーを利用した方がよい。なおアプ山山頂より下方を見おろすと、米軍のヘリパッドを見つける事ができる。

開館時間;10:00 〜 1700 ただし屋外展示物はいつでも見学可能
 休館日 無休(旧正月は休館?)
 入場料 不要
■屋外展示機
  F-86D 18456 銀色に塗装
  セスナO-1G 14-601 バードドック。1994.02訪問時には存在せず

雪に覆われたF-86D(Feb.'94) '94以降に新たに展示されたL-19A(May.'01)

鎮海(ジンヘ/チンヘ)

(1995.05訪問)

 釜山の西約20kmにある海軍港の町、鎮海市。市内バスNo.37,38,101,102,103などに乗り、太白洞(タベクドン)で下車すると目の前の基地内にL-19(S/N 148251(146251か?))が展示されている。もちろん撮影は不可。
 鎮海までの交通は釜山の西部バスターミナルよりバスの便が6:00〜21:30の間に20分に一本ある。約3000ウォンで所用1時間だ。

晋州(ジンジュ)

(2001.05情報入手)
かつてヨイドに展示されていたS-55(H-19D)と新顔のUH-1B(May.'01)
戦車の名称に疎いのでよく判らないが、ヨイドにあった車体かもしれない(May.'01)
F-5AとF-4Eの展示機は現時点では、ここ泗川だけ。(May.'01)
元ヨイドにあった機体(その2)F-4Uコルセア(May.'01)
元ヨイドにあった機体(その3)TF-9F(May.'01)

【泗川航空宇宙博物館】

 ここには1995年春頃に閉鎖されたソウル市ヨイドの安保展示場に展示されていたB-29、C-124C、F4U-4やF-4、F-5、DC-3など計18機が展示されている。もっとも一部の機体はまだ組み立て中で、展示機の目玉となるB-29は2002年5月に完成する予定だ。C-124の復元にはさらに時間がかかり、同年10月に完成する予定とのことである。
 晋州まではソウル、釜山や大邱など韓国各地から多くのバスが出ている。晋州からは街中の市外バスターミナルよりサチョン方面への座席バスが30分に1本ほどの割合である。料金は1000ウォン(約100円)で所要時間は約20分だ。空港もしくは泗川のバスターミナルからKAI工場まではタクシーを利用するとよいだろう。距離にして3km程度、数分だ。(タクシーで「ハンククハンコン」といえば通じる)

 慶尚南道泗川市サナムミョン ユチョンリ321番地
 開館時間 不明
 入場料 不明
■屋外展示機(*は元ヨイドの安保展示場展示機)
  *AT-6 117354
  *B-26 84-651
  *B-29 521739 組み立て中
   C-47/DC-3 093-704 濃淡グリーン系迷彩
   C-54G/DC-4 0-50582 濃淡グリーン系迷彩
   C-123K 54564
  *C-124C 組み立て中
  *F4U-4 81415 VMF-312
   F-4E 80-355 空色迷彩。退色激しい
   F-5A 10552 空色迷彩。退色激しい
  *F-86D 424
  F-86F 24-885
  *H-19 S/N不明ながら、過去にヨイドで撮った写真と汚れ方が似ているため、元ヨイド展示機と考えられる
   O-1 09-995
  *TF-9J 14152 3F
   T-28 17625
   T-33A 61656 TR-656
   UH-1B 14003 濃青色塗装
  この他、戦車など戦闘車両が数台とレーダーなど

これは新顔、C-54G/DC-4(May.'01) 元ヨイドにあった機体(その4)B-29(May.'01)

全羅南道

ソウル近郊の士官学校に展示されていたものと同じようなマーキングを施したF-86F
かつてはソウルのフリーダムセンターに展示されていたMiG-15
ややくたびれてきたF-5A
かなり条件の悪いUH-1と偽ナンバーを描いたC-123

【昊潭(ホダム)航空宇宙展示場】
  NEW! 

 韓国国鉄湖南線「務安」駅で列車を降り、駅舎から真っ直ぐに200mほど行った所に「昊潭航空宇宙展示場」がある。「湖南線?務安?」という方には朝鮮半島の南西部、光州から南西に約40kmほどの所と言った方が通じるだろうか。

 ここは個人宅の庭先に11機の機体を並べて展示しただけで、特にゲートを設けているワケではない。このため入ろうと思えば24時間いつでも入れるような雰囲気だ。入場料は無料。展示機の目玉は1997年頃までソウル市内のフリーダムセンターに展示されていたMiG-15とAn-2。両機とも北朝鮮からの亡命機とのことだ。このほか模型や多くの写真展示を中心とした「展示館」もあるが、こちらは頼んで開けてもらわないと入れない。オーナーは玉満鎬さんで、元将軍とのことだ。

アクセス
 見学に適当な時間に務安駅に停車する列車は一日に上下合わせて6本程度なので、事前に時刻表でよく調べておこう。
 光州の総合バスターミナルから木浦に向かうバスを利用する場合、50分程で務安のバスターミナルに着く。ここからタクシーで務安の駅に向かうのが適当だろう。帰りは近くのバス亭(社倉:サチャン)からバスターミナルまで1時間に1本程度のバスが走っているので、これを利用するとよい。

 全羅南道 務安郡 夢灘面 社倉里(チョンラナンド ムアングンモンタンミュン サチャンリ)
 電話:0636-453-1977

■展示機
  T-28B 17826 TA-826
  T-6 202 ソウルの国立墓地に展示されている機体と同じナンバーだか別物だ
  T-33A 61706 TR-706
  F-86F 25115 以前ソウル近郊の士官学校に展示されていた機体か?
  O-1G 529
  C-123K 40687 コクピットプレートにてS/N確認。機首側面には54-0684と記載してある
  UH-1B 16891
  F-5A 69-146
  P-51D 030/K 元フリーダムセンター展示機か?
  An-2 18132 元フリーダムセンター展示機
  MiG-15 239 元フリーダムセンター展示機

アクティブ エアクラフト ウォッチング

 韓国の現用機動向に関する情報はほとんどない。それならいっそのこと自分の目で確認しに行こう。もちろん写真撮影やシリアル・スポッティングなど論外だが、網膜に焼きつけ脳ミソに記録する分には構わない。各基地に行く際にはバスや鉄道を使って陸路基地に向かうのが一番安いが、ほとんどの軍用基地にはソウルから空路乗り込むことができる。もちろん値段は高いが機窓からシェルター内を覗けるために利用価値は高く、確実な手段であろう。

【ソウルエアショー2001】

 一般人が軍用機の写真をおおっぴらに行えるのはココだけ!と言っても過言ではない。これまではソウル南東部にあるソンナム(城南)基地(ソウル基地)において開催されている。本来はトレードショーのはずだが、軍事色が極めて強く、韓国軍と米軍の機体が展示機の大部分を占める。
 ショーの期間だけは会場内で堂々と軍用機や所属部隊のパッチをつけたパイロットの写真を撮ることができる。韓国空軍の主力機はほとんど展示されるので、資料用の細部写真を撮っておくためにもフィルムはやや多めに持っていこう。韓国空軍のアクロチーム「ブラックイーグルス」の演技も期待される。
 地上展示エリアは南北を走るRW01/19上に設けられ、ここから西側にあるRW02/20の離着陸を眺める形になる。このため会場を北に行くほど滑走路に近くなるが、午後は逆光になってしまうので注意が必要だ。一般公開日のデモフライトはだいたい午前1回、午後1回の一日2回に分けて実施される。午後の撮影は基地外周西側から行いたいところだが、警備兵に注意されるため事実上不可能だろう。

 ソウル市内からショー会場には地下鉄を乗り継いで1時間程度で行ける。乗り継ぎルートは幾つかあるが、市内中心部からであれば3号線の終点スソ(水西)駅で国鉄(地下走行線)に乗り換えるだけだ。地上展示機のあるエプロンに急ぐなら3つ目のテピョン(太平)駅で下車、展示館を先に見るなら次のモラン(牡丹)駅で下車すればよい。駅からは案内板に従うか、もしくは一緒に下車した親子連れの後をついて歩けば15分程度でゲートに着く。
それぞれの駅から会場までシャトルバスもあるが、98年の運行ルートはテピョン→モラン→正面ゲートとなっており、地上展示機を撮るためにテピョンで下車した場合には利用するメリットは全くない。

【軍事パレード】

 10月1日は「国軍の日」だ。この日は韓国内のいずこかで午前中に観閲式が行われ、その模様がテレビで実況中継される。以前はヨイドで観閲式が行われた後、ソウル市内を戦車が行進したこともあったが、経済活動が活発になった現在、交通を全面的に遮断する必要のある市内行進は今後行われないものと考えられる。
 1995年10月1日の観閲式では太田市近くの演習場内で観閲式が実施され、空挺団降下やスモークを引いたF-4やF-16のフライバイ、上昇開花などが披露された。
 また同日、ソウル市内を流れる漢江にかかる銅雀大橋近くの市民公園においてはUH-1からの海軍特殊部隊降下、CH-47からのボート投下、A-37×6機による「ブラックイーグルス」チームのフライパスが実施された。ソウル市内においては今後もこのようなイベントが実施される可能性が高いので注目したい。これらのイベント情報は前日の英字新聞にある程度掲載される。

【デフェンス・ソウル】

(1995.10訪問)
 ソウルエアショーの前身というべき展示会で、幕張メッセで行われる日本の「国際航空宇宙ショー」の陸海空軍ゴッタ煮版といった感じの防衛機器展。原則として2年に一度の割合で秋に行われていた。ソウルエアショーが恒例となった現在では、もう開催されることはないかもしれないが、一応紹介しておこう。
 航空機の実機展示はせいぜいヘリコプターだけだが、軍用車両関係の展示は充実していた。1993年11月25〜28日、1995年は9月28〜10月1日に開催された。95年には12ケ国から130社あまりが参加した。地下鉄2号線で「三成」駅下車、徒歩5分の韓国総合展示場(KOEX)で行われる。

【オープンハウス】

(情報のみ)
 韓国でも定期的にオープンハウスが行われている。例年5月5日に清州基地が一般公開されるとのウワサを耳にしたことがあるほか、烏山(オーサン)、群山(クンサン)、水原(スーウォン)でも実施されたことが現地の新聞で報道されたことがある。なお烏山および群山は在韓米軍の基地であり、韓国の一般市民が入場できたかどうかは不明だ。
 入場に際してIDカードの提示が求められ、荷物の持ち込みは一切禁止されているそうだ。また外国人には一人づつエスコートがつき、メモを取ることもできない状況だと伝えられている。もちろん写真撮影など論外だ。なお、1990年代後半に日本人カメラマンが国防部の撮影許可を得て現地に向かったが、当日になって現地司令官の許可が得られず、あきらめたとのウワサ話もある。
 2001年秋に烏山基地でオープンハウスが行われる予定であったが、直前の9月11日にアメリカで生じた同時多発テロの影響で中止された。

【鎮海(ジンヘ/チンヘ)軍港祭】

(情報のみ)
 慶尚南道鎮海市で毎年春に行われる軍港祭(クンハンセ)にて海軍航空隊によるデモフライトが行われる。恐らくは海軍リンクスによるレスキューデモだろうが、韓国軍機を撮影できる貴重なチャンスだ。場所は鎮海駅より南西に1kmほど行ったところにある鎮海公設運動場のようだ。
 この日は祭のメインのようで、慶祝市街行進(忠武公凱旋行列)などのイベントも催される。鎮海までの交通は前述の通り、釜山の西部バスターミナルよりバスで行けばよい。
 また市内の帝皇山公園には立派なタワーがあり、ここから軍港に停泊中の艦船を観ることが可能だが、軍港は撮影禁止なので注意願いたい。

【水原基地】

(89.05および93.10に訪問)
 地下鉄ソウル駅から国鉄乗り入れ線、水原(スーウォン)行きに乗って50分。駅前より烏山(オーサン)方面行きのバス(20、24、25、69-1番)に乗って15分位で基地の脇に着く。そこからR/Wエンドまでは比較的簡単にたどりつくことができる。ソウル近郊の最も行きやすい軍事航空基地だ。F-4、 F-5、 F-16、A-10、UH-1、UH-60がひっきりなしに飛んでいて飽きることはない。なお、烏山へ行くには駅前から20番バスを利用するとよい。

【ソウル近郊のヘリコプター基地】

 ソウル近郊のローカル線、京元線東豆川(トンドチョン)駅-東安(トンアン)駅間の鉄道西側に米陸軍のヘリコプター基地がある。95年5月に訪問した時にはAH-1S、OH-58、UH-60が多数駐機していた。
 鉄道のすぐ脇が塀に囲まれた基地であり、列車内に座っていると中は全く見えないが、立つと充分に基地内を観察できる。
 なお京元線東安駅から終点の新炭里(シンタンリ)駅までの間、鉄道の両側に10数カ所の駐屯地が存在する。また道路封鎖用のコンクリートブロック設置箇所や、鉄道封鎖用ブロックが数カ所に設置され、北からの脅威に備える緊張感を目の当たりにすることができる。運がよければ鉄道脇の河原や休耕田に戦車数台を配置した演習を見ることもあり、いよいよ緊張度が増していくことだろう。

【春川基地】

 国鉄春川駅前に春川基地があり、米軍ヘリコプター部隊が駐留している。基地の周囲は2メートルほどの塀で囲われているが、駅前に一カ所だけ鉄格子となっている部分があって、ここからエプロンに駐機するUH-60、AH-1S、OH-58、UH-1をのぞき見ることができる。ここから前述した春川戦跡紀念館へ歩いても20分程度だ。

【束草(ソクチョ)空港】

(1994年05月訪問)
 東海岸最北の空港だ。滑走路は05/23とほぼ東西を向いているが、西側は山なので風向きにかかわらず、航空機は海側から降りてきて海側へ上がっていく。滑走路北側、民間ターミナルの西側にヘリパッドがあり、HU-1やOH-6を見ることが可能だ。
 ソウル-束草線は上空から「北」を見られるはずだが、1994年05月に搭乗した時には、あいにくの曇で下は見えなかった。

【光州(クワンジュ)基地/空港】

(1994年05月訪問)
 南部のF-5部隊駐留基地。1994年5月に訪問した時にはF-5E多数、ベトナム迷彩のT-38A、ネイビーブルーのUH-60を確認した。またR/W中央付近の民間空港とは反対側に空色に塗られたF-86Fが見えた。恐らくデコイだろう。
 道路沿いのアプローチエリア周辺は木立が多いが、道から少し離れると田圃や畑となり、眺めやすい。光州市内からはNo.5、6、13、39、50、55、105、115、160のバスが空港または空港入口まで行っていたが、現在のバスNo.も同じかどうかは不明。

【晋州(チンジュ)基地/空港】

(2001年05月訪問)
 日本人には晋州空港と表現した方が通じるが、現地では泗川空港(サチョンエアポート)と言った方が通じる。半島中央南部の訓練基地でT-37部隊と最新のホークMk.58部隊がいる。滑走路方位は04/22で、外周からの観察条件は非常によいが、空港敷地内から外はほとんど見えない。
 2001年05月訪問時には午後2時からT-37が10機上がり、タッチアンドゴーやローアプローチを約1時間に渡り繰り返していた。これらを撮影するとしたら、T-37の降りが300mmくらい、上がりは400mm程度といったところだろう。KAIサチョンプラントでIRANをやっているはずのKF-16も見られる可能性があるが、この時には見ることはできなかった。しかし、代わりにKT-1(ターボプロップの練習機)がテストフライトを行っていた。
 また、すぐ脇を南海高速道路が走っており、1995年05月にはタキシーウエイ上に用廃となった10数機のT-33Aがズラリと並ぶ光景を見ることができたが、2001年05月には全て片付けられていた。
 晋州の街中にある市外バスターミナルからサチョン方面への座席バスが30分に1本ほどの割合で出ており、発車後20分ほどで右手にR/Wエンドが見えてくる。料金はW1000、泗川バスターミナルまでだとW1100だ。

【大邸基地/空港】

(1994.05、2001.05訪問)
 大邱市内から空港までは104、105、131、401、718、719番の座席バスで行けばよい。しかし空港から基地内を見ることはできない。1994年05月にソウルから空路やってきた時にはR/W中央付近に迷彩塗装のEC-47がデコイとして放置されていた。周囲はF-4、F-5、F-16のシェルター群だ。(この基地にはF-5やF-16は駐留していないハズなので、この時は演習中だったのかもしれない。)
 空港前より20番バスに乗ると10分ほどで基地ゲート前に着く。バスはここで折り返しとなる。地下鉄ならアヤンギョ駅で降り、橋を渡って5分ほどだ。ゲートの内側にF-86F、T-33A、O-1が展示されているが、撮影は不可。
 R/Wエンド(R/W31の手前)に行く場合には、地下鉄芳村(パンチョン)駅で下車し、地上に上がって直ぐの交差点を基地方面に10分ほど歩けばよい。また11-5番バスが30分に1本程度の割合で走っている。ここはF-4Dのアプローチが200ミリ程度で撮れるような場所だが、撮るならばその後の人生を捨てる覚悟が必要だ。
 2001年05月に訪れた際には0800と0900にそれぞれ4機のF-4Dが離陸していた。この時には全部で10機程度のF-4Dを目撃したが、全てミサイルなし、ガンポッドなし、両翼に増タンのみの形態だった(1994年時にはミサイル付、ガンポッド付であった)。また三色迷彩のF-5(B?、E?)が2機、飛来した。

【浦項(ポハン)海軍航空基地/空港】

(2001・05訪問)
 空港に行くには、駅前から500mほど南東に歩いた所にある大きな交差点の近傍から200番もしくは200-1番の座席バスに乗って約15分、料金はW1050だ。バスの運行頻度は15分に1本ほどだ。
 空港のゲートの隙間から駐機する民間機をわずかに見ることができる程度で、予想した通りエプロンすら見ることができません。R/Wは10-28。
 空港からバスでさらに2区間ほど行き、滑走路方面に歩いていくと、10分ほどで民間機の離陸を400ミリで仰ぎ見ることのできる畑の中にたどり着くことができる。「R/W28のエンド」(R/W28の手前)ってことになるんだな。(もちろん、撮影した場合にどういう事態になるかは知りませんヨ(^^;))
 反対側は未確認だけど、小道があったから、近くまでいけるものと思われます。
 KALのF100の上がりを見ただけに終わりました。
 基地周辺の各地に監視所があり、大抵2名がマシンガンを構えてました。
**その他**
 浦項からテグに行くバスに乗って約20分。右手に山が見えてきます。
この山の一部の樹木が削り取られていて、大きなマルが描かれています。
射撃演習場なんだろうな、きっと。

【金海(キンヘ)基地/釜山国際空港】

(1993年05月、2001年05月訪問)
 南北に走る滑走路(RW18-36)の南側に国際/国内空港、北側および西側に軍用基地が存在する。ワールドカップ開催前の完成を目指し、釜山市内と空港を結ぶ高速道路が建設中だが、現時点では渋滞の中を小1時間かけてバスまたはタクシーで行くしかない。ソウル-釜山間の国内便も頻繁にあるが、渋滞のためソウル市内からの所要時間はセマウル号を利用した場合に比べて1時間と変わらないことが多い。民間空港としてのトラフィックも多いが韓国空軍機、米空軍機、米海兵隊ヘリコプターの飛来も多いようだ。
 滑走路南端へは空港から歩いて行けばよい。北端へ行く場合には、特に交通の便が無いため、大通りから約3.5kmほどの距離を歩いて行かなくてはならない。一部の地図には空港まで道路が続いている様に記載されているが、空港周辺から基地内道路となるため、一般の通行はできない。注意が必要だ。
 2001年05月訪問時には釜山基地北側ゲート付近に6機のC-123用廃機が並んで放置されていた。また、その近くにゲートガードのような感じで色あせたDC-4(だと思う)が展示(放置?)されていた。なお1993年訪問時には基地内に2機の銀色の中型輸送機が放置(展示?)されているのを見つけたが、2001年にこれを確認することはできなかった。
 たまたまF-16が着陸してきたが、ゲート近くの外周からこれを撮ろうとするとタキシーウエイ上で400-500mm程度が必要と思われた。C-130のストレッチタイプやらCN.235がタッチ&ゴーを繰り返していたが、これらをエンド付近で撮る場合にも400mmが必要と考えられた。

【金浦空港】

 これまで韓国の玄関口であったが、仁川国際空港の開港に伴い国内線専用空港となった。一部の文献には軍部隊が駐留しているように述べられているが、トラフィックの多くなった昨今では、完全に民間空港と化している。何度か訪れているが軍用ヘリコプターすら見たことはない。
 95年初夏より国内線ターミナル屋上に展望デッキが開設され、ここからの撮影が可能となった。しかし空港周囲には警備兵がおり、空港外からの撮影はいまだ困難と考えられる。

【仁川国際空港】

(文献情報のみ)
 ソウルの西約50kmにある2001年3月29日に開港した新しい韓国の玄関口。空港からソウル市内までは定期バスが数多く運行されており、所要時間は渋滞がなければ約50分、朝夕のラッシュ時などは1時間半程度を見込む必要があるだろう。バス料金はリムジンバスで2万ウォン程度、タクシーで5万ウォン程度だ。

最後に

 以上がここ10年ほどの間に調査した航空機を見られる場所の全てだ。このほか、ボクは天安市郊外の独立紀念館や東海岸の統一展望台を訪れている。独立紀念館の7つの展示館のうち一つが朝鮮戦争を扱った展示館となっているが、期待するような軍事関係展示物はない。しかし我々日本人が韓国(朝鮮半島)で何をやったかということを充分に教えてくれる博物館なので、ぜひ一度訪れ、過去を知っていただきたいと思う。
 統一展望台では戦車が一台、記念碑的に置かれていた。これらの展示機(品)は時間の経過と共に撤去され、新しい機体と交換されることもあるだろう。
 ここで紹介されていない新たな展示機を見かけたり、機体の変更に気づかれた方は、どうかご一報下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

2001年09月29日記す

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